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漢字点心
更新日:2018年9月11日 / 新聞掲載日:2018年9月7日(第3255号)

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明治一六年に書かれた坂本龍馬の伝記、坂崎紫瀾(しらん)『汗血千里の駒』を読んでいたら、「鶉奔(じゅんぽん)」という、見たこともない熟語が出てきた。辞書によれば、男女関係が乱れていることを指すことば。紀元前の中国の詩で、淫乱な男女関係を「鶉(うずら)の奔奔(ほんぽん)たる」とたとえたことに由来する。「奔奔」とは、勢いが激しいようすを指すらしい。確かにウズラは一夫多妻だというけれど、だからといってこんなたとえに使われるとは、ウズラからすればいい迷惑だろう。

だが、「鶉」にはほかにも迷惑な使い方があって、「鶉衣(じゅんい)」とは、ウズラのしっぽのようにぼろぼろの衣服。「鶉居(じゅんきょ)」とは、ウズラのように野宿していること。でも、調べてみると、ウズラにだって、短いとはいえちゃんとしたしっぽがあるし、巣だって作るそうだ。なのにこんなに冷遇されているとは、ウズラは漢字の神様に何か悪さでもしたのだろうか。
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