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更新日:2018年9月14日 / 新聞掲載日:2018年9月14日(第3256号)

命についてもっと自分の問題として覚悟を持つ必要がある

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興味を持つ、ということは難しい。自分の生活環境と関わりのないもの、興味以外のものは見たり聞いたりはできても、そのうち思考から除外されてほぼ無かったことになる。
自分でも子どもが産まれるまで絵本にも興味がなければ、ましてや出産に関することなど考えたこともなかった。出産がいかに女性の体の負担になるかさえも。
医療技術の進歩によって子どもを授かり、初めてのこととなれば様々な不安が出てくる。
出生前診断もしかり。しかし妻からはきっぱりと「しない」の言葉。
数か月間お腹の中の命と向き合ってきた彼女の覚悟を見た気がする。
『選べなかった命』では中期中絶のことが描かれ、その医療現場には涙が出てくるほど残酷と思えるような現実がある。では自分ならばどの立場をとるのか。はっきりと答えを出せない。
人がいればその人の数だけ答えはあるが正解はないと思う。
本書の登場人物が語る「人間は愚かだと思います。実体験として自分が痛みを受けないと理解することができない。震災の報道を見ていてなんてかわいそうだと思っても、次の瞬間忘れてしまっている。命についてもっと自分の問題として覚悟を持つ必要があるのです」との言葉が印象深い。 (M)
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