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漢字点心
更新日:2018年9月25日 / 新聞掲載日:2018年9月21日(第3257号)

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今年もお彼岸がやってきた。「彼岸」は、三途の川の向こう岸を指すことば。この「岸」という漢字、現在ではなだらかに下っていく水辺を指しても使われるが、本来は、垂直に切り立った水辺を指す。

「崖(がけ)」と形が似ているのが、その証拠。また、「傲岸」のように取っつきにくい人柄を指す場合があるのも、垂直に切り立っているというイメージを受け継いだものだ。なだらかに下っていく水辺を指す漢字としては、「渚」や「汀(みぎわ)」がある。これらが水と陸とのつながりを表す漢字だとすれば、「岸」は、水と陸との断絶から生まれた漢字だといえるだろう。

もっとも、三途の川には賽の河原という、なだらかに下っていく水辺もあるはずだから、「彼岸」の「岸」をそんなに厳密に考える必要はない。だが、「彼岸」に断絶のイメージを重ねてみると、けっして蘇ってはくれない死者たちを悼む心が、いっそう深まるようにも感じられる。
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