スノーデン 監視大国日本を語る 書評|エドワード・スノーデン(集英社)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年9月29日 / 新聞掲載日:2018年9月28日(第3258号)

スノーデン 監視大国日本を語る 書評
エドワード・スノーデンほか著/自由人権協会監修 『スノーデン 監視大国 日本を語る』

スノーデン 監視大国日本を語る
著 者:エドワード・スノーデン、国谷 裕子
出版社:集英社
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昨年四月、衝撃的なニュースが、NHKと米ネットメディア「インターセプト」の共同スクープとして伝えられた。「エックスキースコア(XKEYSCORE)」と呼ばれる監視技術を、アメリカ政府が日本政府に提供しているというニュースである。そもそもこのシステムに関しては、二〇一三年、エドワード・スノーデンが内部告発したことにより、その存在が明らかになった。本書では次のように説明されている。「「スパイのグーグル」と呼ばれるNSA(国家安全保障局)の監視システムの一つ。ユーザーインターフェース、データベース、サーバ、検索エンジンなどで構成されて」おり、「外国に居住する外国人の電子メール、電話の会話、インターネットの閲覧記録、ワード文書、オンラインチャットのやりとりなど、多様な通信情報が一元的に管理」されている。また「異なる種類の情報であっても検索可能な自由度の高い検索システム」によって「捜査官は各種情報を横断的に分析することが可能」となる。端的に言えば、ネット上に存在している電子情報(それは電波を使って空気中を“漂っている”情報も含む)をすべて管理・監視できるシステムなのである。日本政府は、提供の事実を否定したが、スノーデンは「日本政府がXKEYSCOREの提供を受けていたことは確実である」と言う。情報監視のための土壌は既に整っていた。特定秘密保護法の成立と、共謀罪の制定。NSAの長官は「目的はテロとの戦い、安全な社会を維持すること」だと説明する。しかし結果としては、「ネット空間でのプライバシー」を完全になくすことに繋がるのである。このような監視社会に対して、市民はどのような対抗策を持ちうるのか。スノーデンは、二つのことを提起する。(1)プライバシー保護に取り組むNGОを支援すること。そうした団体が常に政府を〈監視〉し、法廷闘争をも辞さない。メディアも連携し、即座に事実を伝えていく。そのことによって、権力の側も、フリーハンドで勝手なことができなくなる。(2)新たな技術を開発し、監視の力を削ぐ取り組みを始める。XKEYSCOREは、すべての国境を超えていく。国家を超えて、NGОそして市民が連携していくことも必要となろう。
この記事の中でご紹介した本
スノーデン 監視大国日本を語る/集英社
スノーデン 監視大国日本を語る
著 者:エドワード・スノーデン、国谷 裕子
出版社:集英社
以下のオンライン書店でご購入できます
「スノーデン 監視大国日本を語る」出版社のホームページはこちら
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