田原総一朗の取材ノート「何故いま「憲法改正」なのか?」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2018年10月9日 / 新聞掲載日:2018年10月5日(第3259号)

何故いま「憲法改正」なのか?

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三選を果した安倍首相が、次の国会で憲法改正を打ち出す、と強調している。

だが、各新聞の世論調査を見ると、憲法改正は反対が多い。安倍政権寄りだとされている読売新聞の世論調査でも反対が多かった。

一体、何故いま憲法を改正しなければならないのか。

安倍首相は、憲法改正が自民党の党是だといっている。たしかに自民党の初代首相であった鳩山一郎氏は憲法改正を主張した。そして岸信介氏も改憲を主張した。

だが、池田勇人首相以後、佐藤、田中、福田、大平、さらに中曽根、小泉など、自民党の歴代首相は、誰一人改憲を唱えなかった。彼らは、いずれも党是に反していたということなのだろうか。だが、自民党議員からも、党是に反しているという意見は全く出なかった。国民からも、ほとんど不満の声が上らなかった。これは、どう捉えればよいのだろうか。

あらためて問うが、何故安倍首相は憲法改正を主張しはじめたのだろうか。

実をいえば、立憲民主党の枝野幸男代表も同党の山尾志桜里氏も護憲ではない。枝野氏は二〇一三年の「文藝春秋」に、枝野流改憲論を執筆しているし、山尾氏も、改憲論を執筆している。おそらく国民民主党の玉木代表も、改憲派だと思う。

こうした与野党が、なぜ国会で、憲法いかにあるべきか、どこをどう変えるべきか、あるいは変えるべきでないかの議論を国会で展開しないのだろう。与野党の議員が、国会で 具体的に論じ合わないで、国民には、現在の憲法のどこが、どのように問題なのか理解のしようがない。

それにしても与野党の国会議員たちは、重要な問題を、まるで逃げているように思える。

さらに、自民党議員たちだが、安倍首相が憲法改正を強調していて、もしも本当に憲法改正をしなければならないと考えているのならば、議員たちが、なぜ改憲が必要なのか、それぞれの選挙区で国民に懸命に説明するべきである。だが、議員たちを見ていると、まるで憲法に触れるのを怖がって逃げているようだ。これでは改憲などできるわけがない。
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