岸政彦×藤井誠二=対談  沖縄からの問いかけ  岸政彦『はじめての沖縄』(新曜社)/藤井誠二『沖縄アンダーグラウンド』(講談社)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年10月19日 / 新聞掲載日:2018年10月19日(第3261号)

岸政彦×藤井誠二=対談
沖縄からの問いかけ
岸政彦『はじめての沖縄』(新曜社)/藤井誠二『沖縄アンダーグラウンド』(講談社)

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第6回
■ドキュメンタリー映画「モトシンカカランヌー」

藤井 誠二氏
藤井 
 そこは岸さんにちゃんと整理してほしいな。一九七〇年って、一つのターニングポイントだと思ってるんですけど、この中で紹介している映画「モトシンカカランヌー 沖縄エロス外伝」を撮ったNDU(日本ドキュメンタリスト・ユニオン)は、反戦運動に携わっていた早稲田大学中退者らによって結成された映像集団で、六〇年代後半から過激な政治闘争の島・沖縄の映像を撮ろうと沖縄に入るのですが、もともとは全軍労(全沖縄軍労働組合)や県民共闘会議のゼネストを撮るつもりで、『都市の論理』を書いた羽仁五郎氏からカンパをもらってたりするんだけど、監督の布川徹郎さんらが吉原や照屋に行ってみたらものすごいことになっていた。米兵は白人と黒人が殴り合って殺し合ってるし、女性の売春もあたりまえの風景。そこで反戦黒人兵と出会って酒飲んだり、まだ組織化されていなかった沖縄ヤクザたちとも出会う。僕はその元ヤクザに、浜比嘉島(はまひがじま)で会うことができました。映画にはアケミさんという売春女性が登場するのですが、僕は今回の取材で「アケミ探し」をやったんだけれど見つからなかった。NDUは完全に沖縄を闘争の島として描こうとしていたんだけれど、現場に行ってみてそのイメージがコロッと変わってしまった。彼らには沖縄は最前線の政治の島というノスタルジーというのがあった。

※映画タイトルの「モトシンカカランヌー」とは、沖縄の方言で「元手がかからない仕事に従事する者」を意味する。
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この記事の中でご紹介した本
沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち/講談社
沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち
著 者:藤井 誠二
出版社:講談社
以下のオンライン書店でご購入できます
はじめての沖縄/新曜社
はじめての沖縄
著 者:岸 政彦
出版社:新曜社
以下のオンライン書店でご購入できます
「はじめての沖縄」出版社のホームページはこちら
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