脱原発党宣言-カンカンガクガク対談 / 919(みやび出版)政治と文学のあわいに立って 菅 直人・岳 真也著 『脱原発党宣言 カンカンガクガク対談』|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年10月30日 / 新聞掲載日:2018年10月26日(第3262号)

政治と文学のあわいに立って
菅 直人・岳 真也著 『脱原発党宣言 カンカンガクガク対談』

脱原発党宣言-カンカンガクガク対談
著 者:岳 真也、菅 直人
出版社:みやび出版
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今回の菅直人元首相との対談は、もとはといえば、政治と文学に関する私の一つの「目論見」に発している。それは、こういうことだ。

政治家は、文学者は国家社会のことについても「理想論ばかり追いかけて、絵空事を夢みている」と言う。かたや文学者は、政治家は「現実論・方法論ばかりで、事を成すには汚いやり方も辞さない」と非難する。

乖離かいりしている、というか、大きな溝があるのだ。この双方を何とか結びつけることは出来ないか。ワンイシューでそれをやろう。そこで始めたのが、菅さんと私のカンカンガクガク対談。テーマは一つ、タイトルでも察せられる通り、「脱原発」である。

本書の内容については、章題を列記すれば、分かっていただけよう。(1)団塊の世代に生まれ育って (2)禍を転じて福と為す (3)今こそ問う「三・一一」の真実―様々な問題点・批判点 (4)今こそ問う「三・一一」の真実―「原発ゼロ」を押し通す (5)「日本版緑の党」結成は夢か (6)いざ戦わん――衆院選をまえに (7)再生可能エネルギーと地域の再生 (8)匝瑳そうさメガソーラーシェアリングの現場にて。

(1)は菅さんが政治家となり、首相となるまでの経緯だが、そこですでに日本の最高責任者として「三・一一」東日本大震災と遭遇した事実(真相)を語ってもらい、(2)の「禍」とは、アメリカのトランプ大統領の誕生を指す。

とにもかくにも、脱原発と再生可能な自然エネルギーの問題を中心に、その過去・現在・未来を徹底的に語り合った。私はまさに根ほり葉ほり、聞きまくり、菅さんは何ら腹蔵することなく、きわめて率直に答えた。少なくとも、私にはそう思われた。

これも「三・一一」後に書かれた拙著『今こそ知っておきたい災害の日本史』(PHP文庫)を併せてひもといて下されば、さらによく見えてくるものがあるにちがいない。

リベラルであれ、保守であれ、この国、否、原発問題を抱えているすべての国の人びとに読んでいただきたい一書である。

最後に、この場をかりて、かつて菅内閣の官房長官をつとめられた仙谷由人氏ご逝去の報に接し、ご冥福を祈りたいと思う。
この記事の中でご紹介した本
脱原発党宣言-カンカンガクガク対談/みやび出版
脱原発党宣言-カンカンガクガク対談
著 者:岳 真也、菅 直人
出版社:みやび出版
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