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漢字点心
更新日:2018年11月6日 / 新聞掲載日:2018年11月2日(第3263号)

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サバ缶、カニ缶からビールやジュースの缶に至るまで、今や我々の生活にとって、缶はなくてはならないものだろう。ただ、このように使われる「カン」ということばは、英語のcanあるいはオランダ語のkanからの外来語。漢字で「缶」と書くのは、当て字である。

では、漢字の「缶」は、もともとはどういう意味を表していたのか? その答えは、素焼きの土器の一種。ふくらんだ胴にすぼまった口が付いていて、水や酒を入れる容器として使われていたものだから、我々の身近にある円筒形の金属容器とは、形からして異なる。

とはいえ、この漢字、金属器に対して使ってはいけないというわけではない。その証拠に、お湯を沸かすのに使う「やかん」は、漢字では「薬缶」と書く。もともとは漢方薬を煎じるために使われたところから、この名が生じたという。

以上、「缶詰」の「缶」と「薬缶」の「缶」とでは、同じ「缶」でも由来が異なる、というお話である。
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