【横尾 忠則】〇〇と〇〇で〇〇の話。 「日本初の100歳女優」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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日常の向こう側ぼくの内側
更新日:2018年11月6日 / 新聞掲載日:2018年11月2日(第3263号)

〇〇と〇〇で〇〇の話。 「日本初の100歳女優」

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2018.10.22
 6時起床。7時15分〇〇テレビ局より迎車。神戸で対談した〇〇さんと、青山の〇〇で、神戸の続きの〇〇の話をするが、今日はぼくが〇〇さんに質問する役目。例によって全てが〇〇でしか記述できないが、秘密にすることなど何ひとつないと思うんだけれど、公表するまでは対談相手の〇〇さんの名前も出さないように、また話の内容も〇〇で、局の名も〇〇で、番組名も〇〇。伏字だらけの文章の小説を読んだような気がするが、ポーだったか、谷崎だったか、乱歩だったか、その誰でもなかったような気もしないでもない。

2018.10.23
 〈海ヲ泳イデイル。近クニ小サイ女ノ子二人モ。「コノ辺リカラ急ニ深クナツテイルカラ危険ダヨ」ト注意シテ、岸ノ岩場ニ誘ウ〉。

〈落語ヲ聞キニ行クガ、ツマラナイ。思イ切ツテ席ヲ立ツト、他ノ客全員ガボクノアトニツイテキタ。ホールノ外ハ中国街デ物凄イ迷路ノ中ニ、マツサージ師ノ家ガアル。「今日ハ集中力ガナイノデ明日ノ朝10時半ニ来テクレ」ト断ラレル。コノ迷路カラ必死ニ脱出ヲ図ルガ、駅ガドコニアルノカワカラナイ。トソコガホームデ電車ガ入ツテ来タ。乗車スルガ行キ先ガワカラナイノデ降車スルガ、車内ニカバンヲ忘レタコトニ気ヅクガ、ドアガシマツタノデ「シマツタ」ト思ウ〉。谷崎の「鍵」の日記に倣ってカタカナ夢日記。

ホテルオークラでの高松宮殿下記念世界文化賞30周年記念レセプションで、天皇皇后両陛下との拝謁があるが、この間から体調が優れず出席できず。

2018.10.24
 〈山ノ麓ニ石原裕次郎ト川地民夫ガイル。誰カガ猟銃デカラスヲ撃ツテ負傷サセル。猫ガ来テカラスノ手当ヲスル〉

ニューヨークのコレクターがハワイに別荘を持っているので「ハワイのY字路」をオファーされている。ハワイにY字路を探しに行ったが皆目0。

夕方、朝日新聞の書評委員会へ。高層ビルと高層ビルの間に十五夜満月。こんなSF的風景は成城からは想像もできない。

2018.10.25
 神津善行さんと久し振りに虎の門病院へ。尿酸値が高くなっているのは水分不足と過食と運動不足が原因。神津さんと同行した帰りはいつも赤坂の中華料理維新號へ。神津さんの好物の中華カキそばを横目で見ながら、オイルを使用しているので断念。

アトリエに戻ってハワイの絵を描くが、観光絵画みたいになるので、方向転換。といって0戦が飛び交っている真珠湾攻撃の絵にするわけにもいかないだろう。

2018.10.26
 今日から自転車を降りて徒歩通勤。やっぱり自転車は楽、徒歩は徒労?

昼食も炭水化物少なめにカロリーもあまり高くないものを。何を食べてもいいけれど量を減らすように忠告されている。

ハワイの絵をアクリルで描き始めたが途中から油彩に変更。昔、ハワイに住んでトロピカルな絵を、と思った時期もあるけれど、ラッセンみたいな絵になったら最悪だ。絵はある程度過酷な状況で快適は敵。ハワイの二人のコレクターが買ったぼくの絵は2点ともヤケに明るい。その点ニューヨークのコレクターは色んな要素が混ざったやゝ暗めの絵が好きだ。

午後、野川のビジターセンターのテラスで探偵小説を読む。どうも探偵小説は明るい太陽の下には似つかわしくない。

アトリエに戻って、長い間サボっていた導引術を行う。いつの間にか躰がコチコチに堅くなっていることに気づく。

2018.10.27
 書く気もしないシンドイ夢の連続に疲弊。

早朝の小雨も止み、日中、好天に変る。自転車転じて徒歩を習慣化する決意も一日で挫折。

アトリエで書評原稿2本ゲラ校正。掲載は来月の予定。編集部にストック2本。手元にも2本位ストックしていると随分楽だ。

午後遅く野川へ。残暑に汗ばむ。

東宝スタジオにて浅丘ルリ子さんと(撮影・濵田雄一郎)
2018.10.28
 東宝スタジオで山田監督が「寅さん」の映画を撮っているので、リリー役の浅丘ルリ子さんを撮影中のセットに訪ねる。寅さんが亡くなったあとリリーさんはジャズ喫茶を経営。そこでさくらと博の子供、吉岡秀隆さんとその恋人だった後藤久美子さんにも会う。浅丘さんはとても元気、「日本初の100歳女優だね」と言うと「実はそーなんだって」と誰か占い師に言われたのかな? 浅丘さん、吉岡さん、後藤さんの3人のお芝居とセットを見学する。とらやのセットの非リアリティに驚く。

夜、週一度のメンテナンス、整体院へ。
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