シャルジャ国際ブックフェア(アラブ首長国連邦:UAE) 今人舎が児童書200冊出品  アラブの子どもたちは初めて見る日本の本に興味津々!|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

トピック
更新日:2018年12月4日 / 新聞掲載日:2018年11月30日(第3267号)

シャルジャ国際ブックフェア(アラブ首長国連邦:UAE)
今人舎が児童書200冊出品  アラブの子どもたちは初めて見る日本の本に興味津々!

このエントリーをはてなブックマークに追加
UAEといえば、サッカーぐらいしか思い浮かばないという人が多いが、連邦のひとつであるシャルジャ首長国では毎年、盛大な国際ブックフェアを開催している。今年は、その37回目で、10月31日から11月10日まで11日間おこなわれ、77か国が参加、223万人が来場した。

■今年のテーマ国は日本 ブックフェア会場の大ホールには「JAPAN」の大きな文字。そこでは連日、日本文化を紹介する催しがおこなわれ、賑わった。ところがテーマ国が日本でありながら、日本の出版社の出展は、ゼロ。主催者によると日本国総領事館を通じて出版社の出展を求めてきたが、実現しなかったという。

■「台北国際ブックフェア」での成功で今人舎に こうしたなか、日本文化を紹介する児童書を展示したのが、今人舎の前社長・稲葉茂勝氏だった。 同社は今年2月、台北の国際ブックフェアに出展。メイン会場でおこなったイベント「きむらゆういち×ジミー・リャオの成人絵本対談」のなかで、2人のコラボ作品の出版が計画されたことや「台日経済文化代表処台湾文化センター」の全面支援を得たり、外務省の後援を得たりしたことが、日本・台湾両方で驚かれた。 今回、こうした実績を知る稲葉氏の知人が「日本の本がないのは、日本の恥だ」と相談したのが、9月半ば。 だが、稲葉氏は今人舎1社が出品したところで焼け石に水と考え、同社のプロダクション部門「こどもくらぶ」が編集・制作を受託している出版社の社長に協力を求めた。結果、約2週間で200冊が集まった。

■アラブの子ども・教師が日本の児童書に興味津々 「こどもくらぶ」の作品は、小学生や中学生たちが通るスペースに展示された。物珍しさも手伝って、開場となるや、子どもも教師も熱心に見ていた。彼らのほとんどが、日本の児童書を見るのは初めてだという。 稲葉氏が集めた児童書は、英語訳のあるもの、絵や写真で内容がわかるもので、外国人が見ても楽しめた。人気だったのが侍や忍者、空手、和食、折り紙の本など。なお、これらの本は各社の厚意で、ブックフェア閉会後、UAEの他、バーレーンの学校や公立図書館に寄贈された。

■版権取引の可能性は未知数 今回、稲葉氏が奔走したのは、アラブの人たちに日本文化を知ってほしいという気持ちと、テーマ国にもかかわらず日本の出版社がゼロというのは「日本の恥」だとする知人の気持ちが理解できたからだという。 だが、日本の出版社にとってUAEは文化・宗教などの違いからハードルが高い国。稲葉氏は「出品する本は、宗教的、道徳的、風紀的な視点で徹底的にチェックを受けた」と話し、また「テーマ国である今年の状況からすると、今後も日本の出版社が出展するかどうかはわからない」とも語った。それでも今人舎の『Let's enjoy ORIGAMI』や『Rain won't』、英語の翻訳本が出版されているあすなろ書房の『「和」の行事えほん』や、ベースボール・マガジン社の忍者関係の本などに、版権の問い合わせがきたという。
このエントリーをはてなブックマークに追加
トピックのその他の記事
トピックをもっと見る >
ビジネス・経済 > 出版関連記事
出版の関連記事をもっと見る >