第五回 新潮ミステリー大賞 授賞式開催|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年2月8日 / 新聞掲載日:2019年2月8日(第3276号)

第五回 新潮ミステリー大賞 授賞式開催

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 一月三〇日、神保町に移転した日本出版クラブで第五回新潮ミステリー大賞(新潮社主催、東映株式会社後援)の授賞式が行なわれた。選考委員は、伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介の三氏。

今回で第五回となる新潮ミステリー大賞は、日本推理サスペンス大賞、新潮ミステリー倶楽部賞、ホラーサスペンス大賞の遺伝子を受け継ぐ新たな文学賞で、最終候補に残った作品には映像化のチャンスが与えられる。賞金三〇〇万円。

授賞式では、新潮社代表取締役社長の佐藤隆信氏、東映株式会社代表取締役社長の多田憲之氏の挨拶に続き、賞の贈呈と第三回受賞者の生馬直樹氏(『夏をなくした少年たち』*応募時「グッバイ・ボーイ」)より花束の贈呈が行なわれた。
選考委員の伊坂幸太郎氏
選考委員代表の伊坂幸太郎氏の選考経過の報告では、「選考会では多分僕が一番結城さんの作品を推したが凄く面白かった。僕が自分で小説を書く時や読む時、物語の設定とか登場人物を取り巻く状況を説明文みたいに書くのではなくて、誰かの会話の場面を読んでいくと段々分かるようになっていくというのを大事にしているが、結城さんの小説はその部分がしっかりしていて凄いなと感じた。しかもいろんなことが次々に起こり、惹きつけられるだけでなく有効的に絡まってくる。本当に良く出来ていてこれを受賞作にしたいと感じた。読んだら確実に面白い小説だが、しかし、読んでもらわないとどうしようもない。今いろんな娯楽もあるしなかなか大変で、それは結城さんだけでなく過去の受賞者も、当然僕もそうで、どうやったら読んでもらえるかというのを考えると、過剰な、あっと言わせるものがないとまず辿り着けない。そういう部分は僕も頑張らなくてはいけないし、みんなも頑張ってほしい。自分の書いたものが一冊でも本になるということは素晴らしい体験だが、どうせなら自分が書いたもので周囲をあっと言わせるほうが絶対に楽しい。お互い頑張っていきましょう」とエールを送った。

受賞の挨拶で、結城真一郎氏は、「受賞の一報をいただいてからこの半年間、噂を聞きつけた知人たちから多岐にわたる質問があった。特に印象に残っているのは、とある大学の友人に訊かれたことで、「どうして新潮ミステリー大賞にしたのか」という質問があった。これには明確に一つ理由があって、それは今日ここにお並びいただいている選考委員の先生方の顔ぶれ、これが唯一にして最大の理由だった。結果としてこの三先生方の心に響くかどうかは別として、自分の作品を見ていただけるということだけでも自分にとって図り知れない価値のあることで心から嬉しく思っている。一つでも良い作品を世に送り出すことで、これまで後押ししてくれたすべての方々に少しずつ恩返しがしていければ」と受賞の喜びを語った。

受賞作の結城真一郎著『名もなき星の哀歌』(「スターダスト・ナイト」改題)は二〇一九年一月、新潮社から刊行された。(*受賞者の意向により本人の写真は掲載せず)
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