第9回 書店大商談会 開催レポート|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年2月15日 / 新聞掲載日:2019年2月15日(第3277号)

第9回 書店大商談会 開催レポート

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2月6日、東京都文京区の東京ドーム・プリズムホールで第9回書店大商談会が行われ、出版社をはじめ、関係商材を扱う会社がブースを出展し、来場した書店員らにおすすめタイトルの紹介など行った。
14時からは大商談会の特別イベントとして『森見登美彦リクエスト! 美女と竹林のアンソロジー』『宮内悠介リクエスト! 博奕のアンソロジー』(ともに光文社)刊行記念イベント、森見登美彦×宮内悠介トークショーが行われ、アンソロジーの編集を務めた森見氏と宮内氏が自身のアンソロジーについての思いや、相手のアンソロジーに対する感想を語り合った。
宮内 悠介氏
このリクエスト・アンソロジーという企画はリクエストをする作家がアンソロジーのテーマを設定して、書いてほしい人にお願いをし、執筆してもらう趣旨のもので、「小説宝石」で月1回掲載している。過去には近藤史恵、坂木司、大崎梢のリクエスト・アンソロジーが単行本化されている。

冒頭は自身の設定したテーマと執筆陣の選考理由についての話題で、宮内氏が先に答えた「博奕という題材は人類にとって普遍的なものだと考えていて、例えばチンチロリンのような小さな博奕でもいいし、あるいは大きな人生の博打でもいい。執筆者のみなさんが書きやすい器を用意したのです。私は執筆陣を選ぶ上で、2つの方針を立てました。1つは読者のみんなに驚いてほしかった。この人が博奕の話を書くの? という意外性のある人たちにお願いしてみました。もう1つは読者にとっての出会いの場になればいいなという思い。SFからミステリーから純文学、果ては漫画家といった多様な10名に執筆いただいたのですが、読者にとっては知っている作家と知らない作家が自ずと出てくるでしょう。自分の知らない書き手の作品を読んで面白いな、という出会いが一篇でもあれば嬉しいですね」と述べた。続けて森見氏は「僕の場合は単に自分が好きだという理由で「美女と竹林」というテーマにしましたが、メインは竹林ですね。そもそもこのアンソロジーの編集という依頼をいただいたときに最初に浮かんだのが今回のテーマだったので、試行錯誤して決めたというよりかは、仕事を引き受けるのであったらこのテーマしかありえないという思いでした。竹林というのは、僕が中学一年生のころに不思議な経験をした場所で、その頃竹林を抜けて別の世界に行くとか、竹林のなかの不思議な雰囲気みたいなものを意識するようになったんですよ。執筆いただいた方は僕が高校生くらいのときから愛読していた先輩小説家や、自分がすごく注目している若手の書き手にお願いをしました。だから多分に僕の個人的欲望で成立したアンソロジーということになっています」と語った。
森見 登美彦氏
お互いのアンソロジーについて感想を交換する。先攻は森見氏からで「博奕というテーマは人間のおかれた状況が見えますよね。登場人物はそれぞれの極限状況のなか、知恵をめぐらせなければならないし、その上、運命やツキといった自分の外にあるより大きなものも視野に入れなければならないから、すごくいいテーマですよね。このアンソロジーでは各作家がそういった人間の状況をどうして料理していくのが楽しめます。本当に命がけの博奕もあれば、不思議なファンタジックな博奕もあって、バラエティ豊かで面白かったです。それに初めて読む作家が多くてすごく新鮮でした」と述べた。それに対し宮内氏は「そもそも「美女と竹林」というテーマに驚かされたのですが、ページが進むにつれ、読者はもちろん、執筆陣までもが否応なしに森見さんの竹林ワールドに引きずり込まれていくのが見えてくる。すごく面白いアンソロジーに仕上がっていると思いますよ」と述べた。

他にも話は膨らみ、書店大商談会ならではの作家2人の本屋エピソードやアンソロジーに対する思いなどを語り合いトークは盛況のまま締めくくられた。
この記事の中でご紹介した本
森見登美彦リクエスト! 美女と竹林のアンソロジー/光文社
森見登美彦リクエスト! 美女と竹林のアンソロジー
著 者:森見 登美彦、伊坂 幸太郎、京極 夏彦、有栖川 有栖、恩田 陸
出版社:光文社
以下のオンライン書店でご購入できます
宮内悠介リクエスト! 博奕のアンソロジー/光文社
宮内悠介リクエスト! 博奕のアンソロジー
著 者:宮内 勝典、桜庭 一樹、法月 綸太郎、星野 智幸、山田 正紀
出版社:光文社
以下のオンライン書店でご購入できます
「宮内悠介リクエスト! 博奕のアンソロジー」出版社のホームページはこちら
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