『三省堂国語辞典 第七版 阪神タイガース』仕様について 阪神タイガースファンも納得の特装版 瀧本多加志氏インタビュー抄録|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2018年4月1日 / 新聞掲載日:2018年3月30日(第3233号)

『三省堂国語辞典 第七版 阪神タイガース』仕様について
阪神タイガースファンも納得の特装版
瀧本多加志氏インタビュー抄録

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 昨今、電子版の辞書が様々なかたちで普及し、紙の辞書を手に取らない人が増えています。そうした状況の下、いかに辞書の読者の裾野を広げられるか、紙の辞書ならではの〝モノ〟としての魅力を再提案できるか、という2つの問題意識があり、それに対する試案の一つとして、今回特装版という形で『三省堂国語辞典 第七版 阪神タイガース仕様』を作りました。

阪神版辞典の編集を担当したのは私ですが、この企画は、先ほどお話しした2つの問題意識をどう具体化するかを営業が検討する中から生まれたものです。そして、私の元に相談がきたわけですが、私自身、子供の頃からの阪神ファンなので、「阪神版にするのであれば俺がやるしかない」と引き受けたわけです。

阪神タイガースをモチーフにし、具体的にどういった仕様にすべきか。まず阪神タイガースファンが喜んでくれそうなデザインを思案しました。辞書のケースはユニフォームを元に、白地に黒の縦縞、そして虎のロゴを大きくうちだす。ケースの天地は黒一色にし、帯は銀色の地に『六甲おろし』の歌詞をプリントしました。辞書本体のビニール表紙はチームカラーの黄色地に黒で虎のロゴをあしらい、辞書を開くと表表紙の見返しには阪神ファンの聖地たる阪神甲子園球場のナイターのカラー写真、裏表紙の見返しには球団旗を配置しております。熱烈なファンの方にも納得いただけるデザインだと思います。さらに、甲子園球場の写真は、満員の阪神ファンに埋め尽くされた迫力のあるものを使用していますので、球場の臨場感を共有できる仕掛けになっています。

この見返しの部分はこだわりが強い反面、製作時に苦労もしました。本来、辞書の見返しは、ビニール表紙造本の場合、本の強度を増すために付けるもので、通常の『三省堂国語辞典』の場合はモノクロの凡例が記載されています。この部分にカラー印刷を行うのは、いわば禁じ手だったのですが、私としては、阪神甲子園球場の写真も球団旗も決して譲れなかった。だから印刷に際しては数種の方法での実験を重ね、表面にPP加工を施すことで完成したのです。おかげで光沢も出て一層魅力を増したのではないでしょうか(笑)。

辞書の中味も多少阪神タイガース仕様に変えたのですが、あくまで『三省堂国語辞典』であり「阪神タイガース事典」ではないので、見出し語や語釈に手を付けず、一部の用例だけファンにウィンクする意味合いで変更しました。すでにいろいろなご意見も頂戴していますが、用例についてはご購入いただいた方への追加サービスだと思っていただければ幸いです。

『三省堂国語辞典』は国語辞書として中学生から大人まで幅広い世代にご愛用いただける内容になっておりますので、阪神タイガースファンとして、あるいはそうでなくても、今回の装丁に興味を持ち、ご購入のきっかけにしていただけたのであれば、是非「辞書」として使っていただきたいと思います。きっと紙の辞書の良さを見直していただくきっかけになると思いますよ。
この記事の中でご紹介した本
三省堂国語辞典 第七版 阪神タイガース仕様/三省堂
三省堂国語辞典 第七版 阪神タイガース仕様
編集者:見坊 豪紀、市川 孝、飛田 良文、山崎 誠、飯間 浩明、塩田 雄大
出版社:三省堂
以下のオンライン書店でご購入できます
「三省堂国語辞典 第七版 阪神タイガース仕様」出版社のホームページはこちら
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