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更新日:2019年3月15日 / 新聞掲載日:2019年3月15日(第3281号)

菊地成孔・冨永昌敬(司会=福島勲)公開トーク載録
デュラス/ゴダール対話と映画の夜
トークイベント『ディアローグ デュラス/ゴダール全対話』(読書人)をめぐって

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第4回
デュラス原作『あなたはまだ帰ってこない』


冨永 
 デュラス原作の映画『あなたはまだ帰ってこない』ですが、僕は好きですね。女優さんが素晴らしい。原作は最初の夫、二人目の夫の名前もそのままでかなり自伝に近いということですが、監督のエマニュエル・フィンケルという方はゴダールのスタッフだったということですが。
(編集部註:エマニュエル・フィンケル=『あなたはまだ帰ってこない』を監督・脚本。ゴダールのもとで二〇年以上助監督を務め、クシシュトフ・キェシロフスキらの助監督を経て一九九五年に監督デビュー)

菊地 そうですか、不勉強でしたね。全然知りませんでした。七〇年代からというとまさにゴダールが商業映画に復帰してからですね。これは米国アカデミー賞で賞獲ってもいいんじゃないかという、なんていうか愛の話ですよね。
冨永 
 デュラスの小説の映画化はこれで何本目になるんでしょうか。
福島 
 七本くらいですね。
冨永 
 原作、脚本含めて割と普通にヒットしてる映画が多いですよね。ジャン=ジャック・アノー監督の『愛人 ラマン』もそうですけど、アラン・レネ監督の『二十四時間の情事(ヒロシマ・モナムール)』(一九五九年、原題:Hiroshima mon amour)とか。
菊地 
 ああいう映画が売れる時代ですよね。『ヒロシマ・モナムール』とか『かくも長き不在』(一九六一年)なんて、今だったらミニシアターです。デュラスのことを『愛人 ラマン』のイメージで単に恋多き女性のアムールなねっとりした感じだと思ってる人がいるんだけどデュラスはゴリゴリです。『トラック』(一九七七年)なんて画とセリフが合ってなくてトラックの話なんだけど運転手は出てこないし(笑)。
冨永 
 ゴダールが『愛人 ラマン』を撮ろうとしていたというのには驚きました。しかも断られた理由がデュラスがふっかけた金額が高すぎたと。デュラスも容赦ない。
菊地 
 デュラスはお金が必要だった人で、現に儲けた人ですよね。そこは仕方がないと思う、子どももいたし。かたやゴダールはスイスの銀行家の息子ですから、金なんかどうでも良かった人だと思いますけど、デュラスは金が必要だったんです。
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この記事の中でご紹介した本
ディアローグ デュラス/ゴダール全対話 (DURAS/GODARD DIALOGUES)/読書人
ディアローグ デュラス/ゴダール全対話 (DURAS/GODARD DIALOGUES)
著 者:マルグリッド・デュラス、ジャン=リュック・ゴダール
翻訳者:福島 勲
編集者:シリル・ベジャン、明石 健五
出版社:読書人
以下のオンライン書店でご購入できます
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