シリーズ創刊!「入門!ガクモン 人気大学教授の熱烈特別講義」 『学問からの手紙』著者・宮野公樹(聞き手・古戎道典)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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入門!ガクモン 人気大学教授の熱烈特別講義
更新日:2019年4月26日 / 新聞掲載日:2018年5月3日(第3286号)

シリーズ創刊!「入門!ガクモン 人気大学教授の熱烈特別講義」
『学問からの手紙』著者・宮野公樹(聞き手・古戎道典)

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小学館から新創刊された「入門!ガクモン」は注目の新進気鋭の学者が全編書き下ろすシリーズとなっている。
最初のラインナップとして同時刊行されたのは宮野公樹著『学問からの手紙ー時代に流されない思考』と磯部洋明著『宇宙を生きるー世界を把握しようともがく営み』の2冊。
今回それぞれの著者にインタビューを行った。 
宮野氏には学術系クラウドファンディングサイト「academist」から創刊された雑誌「アカデミスト」編集長を務める古戎道典氏を聞き手に、本の刊行の背景を語っていただいた。
(編集部)
第1回
知識を教えるのは学問ではない

宮野 公樹氏
古戎 
 『学問からの手紙』を読ませていただき、宮野さんの学問に対する想いが赤裸々に語られていることに驚きました。私の学問観に収まりきらない印象です。読後に「何なんだろう、これは」と思ったのが正直な感想です。これが発売月である先月、京大生協書店で売り上げ第1位になったのはすごいことだと思います。「学問とは」を一言で言い表そうとしてもなかなか言い現せられない。自分を理解する営みなのかと言えばそうではなく自分がわからなくなることでもある。宮野さんが思われている学問観あるいは本来あるべき大学のあり方と今の大学のあり方が違うと思いますがいかがですか。
宮野 
 いきなり直球の質問が来ましたね(笑)。まず、その「何なんだろう、これは」という感想はうれしいです。それは、常識や当たり前だと思っていたものがそうではなくなったということだから。確かに、スッキリはしないよね(笑)。でもスッキリしたら考えなくなる。どよーんとした方が考えると思うんですよね。

僕が思うところの学問、あるいはそれを担う大学というところは、ある意味、どの分野のどの講義も、そのようなスッキリしない感想でないとだめではないかと思っています。知識を教えるのは学問ではないですからね。大学は「学ぶ」ところではなく「考える」ところだと思うんです。わかることよりもわからないことのほうが大事ということです。もちろん、どの講義もそんなのだったら困るかもしれませんが、でも少なくとも単なる専門家の集まりが大学ではない、と思っています。「◯◯のためにどうするか?」という課題解決は理研や農研機構といった国立の研究施設や企業でもできますし、やはり大学は「良い人材」ではなく「善い人間(であろう)」を育む場だと思うんですよね。
昨今の大学ではインターンシップが流行っていますが、働いてからいやでもやることをなぜ学生時代でやるのか、疑問に思うときもあります。他にも例えば、「お金との付き合い方」といったハウツーではなくて、「お金とは何か」を教えるのが教育の役割でしょう。今の大学は、真理探究だ!考え尽くさねば死ねない!という学者の評価軸や、なんとか課題を解決したい!という研究者の評価軸など、複数の評価軸がごちゃ混ぜになっているのでちょっとややこしい。例えば前者と後者では、金の使い方も違えば時間の使い方も違うので根本的に見直さなければいけない。その見直す時に、「学問とは何か」という部分からスタートしたいんです。大学でやる限り、研究だろうが課題解決だろうがそれらが「学問」に通じているかどうかが、大事な評価軸だと思います。


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この記事の中でご紹介した本
学問からの手紙~時代に流されない思考/小学館
学問からの手紙~時代に流されない思考
著 者:宮野 公樹
出版社:小学館
以下のオンライン書店でご購入できます
「学問からの手紙~時代に流されない思考」出版社のホームページはこちら
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