黒田征太郎インタビュー  子どもたちとの交流と、新刊『18歳のアトム』への思いを語る|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年4月23日 / 新聞掲載日:2019年4月19日(第3286号)

黒田征太郎インタビュー
子どもたちとの交流と、新刊『18歳のアトム』への思いを語る

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黒田 征太郎氏
イラストレーターの黒田征太郎氏の原画展「黒田征太郎 絵本の原画展」が3月31日から4月5日、立川市子ども未来センター(まんがぱーく)で開催された。会期中の4月4日には原画展会場にてワークショップ「KAKIBA(描場)in立川」も催され、黒田氏と子どもたちが絵を描く楽しさを体感し共有するイベントが行われた。

4日のワークショップ終了後、黒田氏にお話を伺い、当日のワークショップの感想や、新刊『18歳のアトム 手塚治虫のアトムから18歳のアトムへ』(原作/手塚治虫、絵・原案/黒田征太郎、文/稲葉茂勝・今人舎刊)にまつわる話などを語っていただいた。

ワークショップで子どもたちとの交流について尋ねると、開口一番に「子どもたちと絵描いたり喋ったりしてね、得したのは僕の方なんですよ」と顔を綻ばせる。その理由を「子どもの頃の記憶って忘れていくじゃないですか。忘れることによって人は大人になるのかもしれないけれど、それって何か違うような気もする。子どもたちとワークショップをやると忘れていた子ども時代のことを思い出させてくれるんですよ」と述べつつ「僕は国民学校1年、今の小学1年生のときに終戦を迎えましたが、当時は幼いながらに解放感があって、心から「ああ、これからは自分の思うままにやってもいいんだ」という気持ちがあった。そんな思いを今の子どもたちにも持ってほしい。僕がやっていることは小さな画用紙などの上に絵を描くことだけど、少くともそのスペースは自由じゃないですか。思うまま自由に描くことが出来るのが絵の面白であって、それを体感してもらいたいんですよ」と語った。
黒田氏の子どもの頃の記憶の中には8歳の頃に出会った手塚漫画との記憶がある。「大阪の闇市の玩具問屋街で手塚さんの『新寳島』が赤本として売られていたのを道端で見つけたんです。その表紙に惚れ込んでしまって無理を言って買ってもらった。中を見ていたく感動しましたし、それ以来『鉄腕アトム』をはじめいろいろ見て、すっかり手塚漫画の虜になりました。おかげで僕は絵が印刷された印刷物を好きになって今に至るんですよ。のちのち僕はことあるごとにこの記憶を振り返るんですね」と自身のルーツを述懐する。

現在、多くの手塚作品の絵を描いている黒田氏はそのきっかけについて「僕が影響を受けた人物に手塚さんはもちろんのこと、もう1人イラストレーターになった後に一緒に仕事をした野坂昭如さんの存在があって、2人に共通しているのは「命」について書いていることなんです。僕もこの2人に感化されて僕なりに「命」について若い人に伝えたいと思うようになった。それでアトムをはじめ手塚さんの作品の絵を1000点以上描いていたんです。それを出版社・今人舎の稲葉茂勝さんが一冊にまとめてくれて本になったのが今作の『18歳のアトム』なんです」とアトムをモチーフにした作品が出版に至る経緯を含めてお話いただいた。
この記事の中でご紹介した本
18歳のアトム 手塚治虫のアトムから18歳のアトムへ/今人舎
18歳のアトム 手塚治虫のアトムから18歳のアトムへ
著 者:手塚 治虫
イラストレーター:黒田 征太郎
出版社:今人舎
以下のオンライン書店でご購入できます
「18歳のアトム 手塚治虫のアトムから18歳のアトムへ」出版社のホームページはこちら
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