『ニューヨーク公共図書館エクス・リブリス』 公開記念イベントレポート ニューヨーク公共図書館と〈図書館の未来〉|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年5月10日 / 新聞掲載日:2019年5月10日(第3288号)

『ニューヨーク公共図書館エクス・リブリス』 公開記念イベントレポート
ニューヨーク公共図書館と〈図書館の未来〉

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第3回
■図書館の役割とは?


利用者のニーズをどのようにつかみにいくのかという問いかけに対してウェルチ氏は、「私たちは分館のことを「Neighborhood library」(近所の図書館)という呼び方をしている。低所得者やホームレスの人たちのような貧困層に対しては行き届かなさがあるがそれをどういうふうにサポートできるか考えるのが重要な使命。それと私たちが常に目指していることは、その人が最高の自分自身を実現させることができるようなお手伝いをたゆまず続けていくということ、その中で地域の中の仲間意識という考え方が重要になる。図書館が地域のコミュニティセンターとして機能することを目指していて、私たちの場合は利用者を愛好者という意味でパトロンという言い方をする。その人たちこそ私たちにとって一番大切な存在でその人たちを中心に据えその中でニーズを探っていく。図書館のやることは機会と場を提供することではないか」と話した。
■変化に対応するものこそが生き残る

菅谷 明子氏
議論の終盤で菅谷氏は、「NYPLのミッションはぶれずに進化している。ネット経由で利用する人が増え、来館者が減るということもあるかもしれない。けれど大切なのはそうではなくて、物理的空間ならではのサービスも強化している。私がNYPLを見てきていつも思うのは、ダーウィンの「強い者が生き残るのではない。賢い者が生き残るのではない。変化に対応するものこそが生き残る」という言葉で、それはなぜかというと、ミッションというものが揺るぎなくてそこを軸にサービスを考えていくからだと個人的には思っている」と話すと、ウェルチ氏は、「全く同感で、もう一つ大事なのはデジタルな時代だからこそ一層物理的な空間、場所としての図書館の重要性が増すのではないか。今のNYで一銭も払わずに安心して過ごせる場所というのは図書館くらいで、PCも自由に使え、お金を使わなくても安心安全に時間を過ごすことができる。そういった場所であり続けることがすごく大事。もう一つは、デジタルの時代になってから一層個人が孤立を深めることが多くなったのではないか。そういう状況が当たり前になってきた時代だからこそ、物理的な図書館という空間が凄まじく重要性を増している」と締めくくった。
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