半世紀前、幼心に抱いた謎|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年5月31日 / 新聞掲載日:2019年5月31日(第3291号)

半世紀前、幼心に抱いた謎

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今から思えば、一〇代前半の子どもが、なぜ東大五月祭に遊びにいったのか、定かではない。近所に住んでいたのではない。文化資本に恵まれない、下駄屋の次男坊として、共産党本部のある街に生まれた。何か知的なものに憧れがあり、「トウダイ」という響きにひかれたのだろうか。
森田暁さんとは、奇妙な縁である。編集者になったばかりの時、新宿の文壇バーKで〈再会〉した(当時は、森田さんが「闘争」に関わっていたとは存じ上げなかった)。恥ずかしい話だが、「おまえら吉本主義者は、みんな敵だ」と、あたりかまわず喧嘩を売っていたところに、森田さんは居合わせていた。幾度か話をするうちに、文学部長室占拠の当事者であることを知った。
「いつだったか、小学生ぐらいの小さな子が、うろうろしてたな」「それ、ボクですよ」。確かそんな会話がなされたのだと思う。今回のインタビューを通して、様々な記憶が蘇ってはきたが、ここで書くべきことでもない。ただ、半世紀前、幼心に抱いた謎に、ようやく答えが得られたのは、何よりも嬉しいことである。この先の連載で、どんな話が出てくるか。期待していただきたい。

なお、掲載した二葉の写真を含めて、当時学内で配られたアジビラなど多数の歴史的資料を、ある方から託された。こちらも次回以降公開していく予定である。段ボール三箱に収められ、押入れの天袋の奥にひっそりと保管されていた文書を、ひとつひとつ精査していくのが、楽しみである。         (A)
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