田原総一朗の取材ノート「天安門事件から三〇年、 中国の知識人たちは」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

田原総一朗の取材ノート
更新日:2019年6月18日 / 新聞掲載日:2019年6月14日(第3293号)

天安門事件から三〇年、 中国の知識人たちは

このエントリーをはてなブックマークに追加

中国の天安門事件から三〇周年なので、新聞やテレビが、天安門事件について報じている。

習近平が、二〇一八年三月に憲法を改正して、国家主席の任期を撤廃したことを、「文革の特権統治を思わせ、恐怖を呼び覚ます」と批判し、任期制の復活を求める、という論文を発表した、清華大学法学部教授の許章潤氏が停職処分にされた、ということだ。

朝日新聞編集委員の吉岡桂子氏が雑誌『世界』の「中国知識人たちの言論闘争」の中で今の中国で言論人たちへのしめつけがどんどん厳しくなっている、と指摘している。

確かに、中国の知識人たちは黙り込まざるを得ない状況になっているようだ。

だが、そこで謎が生じる。

言論・表現の自由がない中国で、なぜAIの開発を基盤にした経済が、これほど発展しているのだろうか。

日本をはるかに追い越し、アメリカが脅威を覚えるような存在になっているのである。

もう一つ謎がある。

中国の、少なからぬ才能のある若者たちがアメリカに留学している。

そして、民主主義というもの、自由主義というものを存分に味わっているはずである。

その若者たちが、なぜ自由なアメリカで活動せず、言論の自由も、表現の自由もないはずの中国に戻るのだろうか。

そして、彼らは中国に戻って、反乱を起こさずに、おそらく活動しつづけているはずである。このことをどう考えればよいのだろうか。

少なからぬ経済学者たちが、第四次産業革命では、アメリカではなく中国が覇者になるだろうと予測している。

そして、誰もが、日本は脱落するだろう、と見ている。

これは、どのように捉えればよいのだろうか。(たはら・そういちろう=ドキュメンタリー作家)
このエントリーをはてなブックマークに追加
田原 総一朗 氏の関連記事
田原総一朗の取材ノートのその他の記事
田原総一朗の取材ノートをもっと見る >
社会・政治 > 日本の政治関連記事
日本の政治の関連記事をもっと見る >