田原総一朗の取材ノート「七月二一日の参院選に思う」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

田原総一朗の取材ノート
更新日:2019年7月16日 / 新聞掲載日:2019年7月12日(第3297号)

七月二一日の参院選に思う

このエントリーをはてなブックマークに追加

七月二一日に、参議院選挙が、ダブルのかたちではなく行なわれることになった。
私は、おそらく自民党は議席数を減らすことになる、と捉えている。
衆議院選挙は、いわば政権選択の選挙で、野党各党には政権構想が希薄なので、やむを得ず自民党に投票する国民が少なくないと思うが、参議院選挙は、好き、嫌いで判断できるので、自民党にお灸を据えてやろう、と思っている国民が少なくないのではないか。
森友・加計疑惑から厚労省の統計不正、そして年金についての金融庁の報告書も、それを発注した麻生太郎担当大臣が、都合が悪いからというので、受け取りを拒否するという馬鹿馬鹿しい出来事など、このところ安倍自民党は、野党と国民を軽んじている態度が目立ちすぎているからだ。
それに、第二次安倍政権で、安倍首相は日銀の黒田総裁に、異次元の金融緩和を打ち出させた。そして、二年推移で消費者物価を前年比上昇率二%にする、というのである。
つまり資金をどんどん刷らせて、景気をよくする、ようするに需要を拡大させようと図ったわけだ。
だが、いつまでたっても目標値に達することはなく、借金は一〇〇〇兆円を超え、GDPに対する政府債務の比率が二二〇%を超えている。ギリシア以上である。
そして、朝日新聞の経済部のエースである原真人氏が『日本銀行「失敗の本質」』(小学館新書)という著書で、日本は近い将来破綻必至である、と書いている。
国民はもちろん、日本のどの企業も、将来展望が持てず、従業員の給料も上げず、設備投資もできなくて、内部留保が四四〇兆円にも達している。
そんな中で、安倍首相は、なぜか国民の多くが関心を示していない「憲法改正」を打ち出している。
参院選で一〇議席近く議席が減れば、憲法改正など実現するわけがないのだが、安倍首相は、どんな神経の持ち主なのだろうか。(たはら・そういちろう=ドキュメンタリー作家)
このエントリーをはてなブックマークに追加
田原 総一朗 氏の関連記事
田原総一朗の取材ノートのその他の記事
田原総一朗の取材ノートをもっと見る >
社会・政治 > 日本の政治関連記事
日本の政治の関連記事をもっと見る >