著作権法入門早わかり―クリエイターのための知的創造物法活用術 / 7139(出版メディアパル)漫画文化を担う創作者を守る使命感から 佐藤 薫|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年8月19日 / 新聞掲載日:2019年8月16日(第3302号)

漫画文化を担う創作者を守る使命感から
佐藤 薫

著作権法入門早わかり―クリエイターのための知的創造物法活用術
著 者:佐藤 薫
出版社:出版メディアパル
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 「著作権法入門 早わかり クリエイターのための知的創造物法活用術」を上梓することになった切っ掛けは2点に絞られる。

ひとつは、著作権法の知識がないか、あっても誤解して理解している人たちが比較的多くいたことに気付いたからである。そしてふたつ目は、過去に「知的創造物法入門」と題した拙著を世に送ってくださった当時の編集者のお誘いがあったからである。

漫画家やイラストレーターといったクリエイターの方々との長年の付き合いで判ったのは、松本零士先生ら大御所は著作権法の知識が豊富にあるが、そうでない人たちのなかにはその知識が乏しいか、あるいは皆無に等しいといっても過言ではない人たちが多くいることであった。そこに目をつける人たちもおり、自身で身を守らねばいつ被害に遭うかわからない、いわば野生の王国と化した世界をまのあたりにした。そういったなか日本の漫画文化を担う創作者の方々を守らねばならないという使命感にいつしか目覚めたのである。

ところで医学系大学院に所属している私は、どうしても医療の場において漫画やイラストレーションの新たな応用について考察、研究しなければならない場面に出くわした。医療の現場で働く方々が自己を犠牲にして患者のために労を惜しまず職務に専念されており、さらに子供の患者をあやしながら懸命に検査をしようとする姿に感銘を受けたのである。漫画を医療の現場に応用できれば子供だけでなく、高齢者や日本語を解さない外国人などに対しても諸々の場において役立つことができるのだと確信したわけである。それとともに医療の分野においても著作権法の知識が必要になるのであるから、本書がこれに適した書になるであろうとの自負をも抱くことができた。

著作権法の専門書では理解しづらい、かといって簡略化されていては知りたいところに触れられていない、反対に、結論までの道筋が長すぎるといった学生やクリエイターの方々の意見を幾度も聞く機会があった。そこに前述の編集者が出版の話を持ち掛けてこられたという経緯がある。当時は「知的創造物法」という概念が時期的に早すぎて受け入れ難かったといえるが、著作権法との関連で特許法といった産業財産権法(工業所有権法)の解説もなされた新たな著作権法の書籍を出したいと熱く語られたことで執筆へと駆り立てられたのである。

経緯はともあれ本書は万人のために私自身、熱意をもって執筆した書である。お読みいただければこの上ない幸せである。(さとう・かおる=法学者・大阪大学大学院招聘教授)
この記事の中でご紹介した本
著作権法入門早わかり―クリエイターのための知的創造物法活用術 /出版メディアパル
著作権法入門早わかり―クリエイターのための知的創造物法活用術
著 者:佐藤 薫
出版社:出版メディアパル
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