田原総一朗の取材ノート「日韓関係と「ホワイト国」除外」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2019年8月26日 / 新聞掲載日:2019年8月23日(第3303号)

日韓関係と「ホワイト国」除外

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日韓関係が、どんどん悪化している。

日本政府は、韓国を「ホワイト国」から除外し、韓国も、日本を「ホワイト国」から除外した。

文在寅大統領は、二〇一五年に慰安婦問題で日韓両政府が合意した内容を全否定し、一九六五年の日韓基本条約で解決しているはずの、いわゆる徴用工問題で、日本企業が韓国内に所有する資産が次々に差し押さえられている。

こうした文在寅氏のやり方に、日本側は、それは認められない、撤回すべきだ、と、いわば受け身の対応をしてきた。

ところが、七月一日に、日本政府は韓国に対する輸出管理運用に関する優遇措置を見直すアナウンスを行なった。

しかも、これは「徴用工問題」などに対する報復措置ではなく、韓国に輸出管理の「不適切事案」があったために、当然ながらとらねばならない措置なのだという。

韓国では、輸出企業の自主管理はずさんで、輸入車の発注の仕方において納期が極端に短かったり、用途からは異常なほどの大量であったり、用途からは製品のスペックが高品質すぎたり、などさまざまなことが考えられる。

こうしたずさんな管理が頻繁に行なわれて、「不適切事案」が発生していることを把握すれば、これを放置することは輸出国としては許されない。日本としては国際的にしなければならない措置なのだというのである。

また、同じような理由で「ホワイト国」から除外した。これらは、あきらかに受け身ではなく、積極的な攻勢であり、韓国にとってはダメージが大きい。しかも、「徴用工問題」などに対する報復措置ではない、といい切れる。

ある意味では、非常にうまい戦略を考え出した、ともいえる。

だが、日本側が攻勢に出れば、韓国側も、どんどんエスカレートさせるはずである。

げんに、日本を「ホワイト国」から除外した。

そして両国が攻勢をどんどんエスカレートさせることは、両国にとってマイナスでしかないことを、まず、日本側は自覚すべきである。(たはら・そういちろう=ドキュメンタリー作家)
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