カウント2・9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」 書評|棚橋 弘至(マガジンハウス )|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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読書人紙面掲載 書評
更新日:2019年8月24日 / 新聞掲載日:2019年8月23日(第3303号)

カウント2・9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」 書評
プロレスを知らない人にも愛嬌たっぷりの人生指南

カウント2・9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」
著 者:棚橋 弘至
出版社:マガジンハウス
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 「みなさん、愛してま〜す!!」が決め台詞、「一〇〇年に一人の逸材」を名乗る新日本プロレスのエース・棚橋弘至――有名人による人生指南の自己啓発本というのは数限りなく、本書も「立ち上がれ」「逆境」「復活力」とタイトルが謳うように、その手のつくりである。サブカル中高年が集うメールマガジン『水道橋博士のメルマ旬報』の連載「逸材逸話」をもとにしており、怪我や加齢に悩む二年半のタイムリーな心情とともに〝プロレス冬の時代〟を乗り越えながら新日復活の立役者となるまでの道のりを振り返って糧とする。

まず驚くのが、「人生いつも崖っぷち」という序文が終わるや、マンガが始まることだ。新日商事への営業に挑む〝サラリーマン棚橋〟による暑苦しくも普遍的なサクセスストーリーが章の合間についてくる。超高速島耕作のごとく。

リングの外では『パパはわるものチャンピオン』という全国公開規模の劇映画に主演し、『オレはプロレスラー みなさん!愛してま〜す!!』をはじめ何冊もの著書があり、メディアでの活動も旺盛――プロレスを知らない人に向けて発信し続けてきた――棚橋らしい仕様である。

中身はどうか。まず大きな文字でテーマを提示し、そこから本文に。伝わりやすい。読みやすい。二〇年のプロレス人生だけでなく、家族のことや過去のずっこけ失恋エピソードも明かし(さすがに刃傷沙汰は伏せるが)タレント本の愛嬌たっぷり。カラーグラビアから「みなさん、愛してま〜す!!」の締めくくりまでページをめくりながら都度連想したのは、エンリケの本である。

エンリケこと小川えり――東海ナンバーワンのキャバクラ嬢として名を馳せ、『日本一売り上げるキャバ嬢の指名され続ける力』『日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術』という著書を発表。二冊とも「こんにちは〜」から始まるカジュアルさ、語り口のよさ、週七日・年間三六〇日の出勤はとても真似できないが、それでも文字を追えば、なんとなく啓発されてくる。

本書もしかり。読みながら学ぶことは多い。圧倒的に正しい。勇気をもらう。しかし、ともすればノドごしよすぎて、忘れてしまいそうな金言ばかり――「少しでも日々の活きるヒントになることを願っている」と棚橋が語りかけてくれたように、あとは自分だ。実行あるのみ。まずは入会したものの最近ぜんぜん行けてないフィットネスクラブに通うところから始めてみよう。

ムキムキの肉体美とともに筋トレの重要性を説かれたし、もとより運動は大事だ。三十代の怠惰な暮らしを振り返るまでもなく実感する。今度こそ三日坊主で終わらないよう、己を奮い立たせたい。がんばりま〜す!!
この記事の中でご紹介した本
カウント2・9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」/マガジンハウス
カウント2・9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」
著 者:棚橋 弘至
出版社:マガジンハウス
以下のオンライン書店でご購入できます
「カウント2・9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」」出版社のホームページはこちら
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