【横尾 忠則】なぜ?なぜ?と人は聞く。そーしたかったからそーしただけだ。|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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日常の向こう側ぼくの内側
更新日:2019年9月2日 / 新聞掲載日:2019年8月30日(第3304号)

なぜ?なぜ?と人は聞く。そーしたかったからそーしただけだ。

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アトリエにて玉置浩二さんと(撮影・徳永明美)
2019.8.19
 玉置浩二さん夫妻来訪。玉置さんのドキュメント番組に、なぜ玉置さんを阿修羅像に描いたかの説明にチョイ出演。なぜ? なぜ? と人はよく聞く。そーしたかったからそーしただけだ。それでいいじゃないですか。

来年のオリンピック年に開催される日本美術の古典と現代美術の出合い? のような展覧会に出品する予定の蕭白をモチーフにした大作(200号)のためのスケッチを描く。いつも、スケッチなしでいきなりキャンバスに成りゆきまかせで向かうが、今回はやゝ計画的に構図など練ってみたくなった。自分らしくないやり方も時には必要。

2019.8.20
 はっきりしないピンボケ天候が続いている。名古屋のミニチュアファクトリーの恒川さんら4、5人。色んなグッズを提案される。過去の古いイラストやデザインを活用した小物類。

午後、神戸の山本さんが次回展の「自我自損」展のカタログの色校正に奈良の岡村印刷工業の宮内さんと来訪。全体にもっと黒を抑えるよう指示する。

2019.8.21
 勝井三雄さんが今月12日亡くなっていたのを新聞で知る。具合が悪いとは聞いていたが、以前にも大病から復帰して元気だったし、いつも快活なイメージだっただけに驚く。享年87歳だった。この世代のデザイナー田中一光、福田繁雄、粟津潔、木村恒久、片山利弘もいない。

『天然生活』の和菓子の取材。たまに、こんな息抜きも必要。

夕方までに『文學界』の連載〈原郷の森=四回〉書き始める。

まだ内緒にと言われているイギリスから世界発売される某スニーカーのサンプルが上ってくる。上出来。

夜、就寝前(10時)までに〈原郷の森〉27枚書き上げる。

2019.8.22
 セゾン美術館で開催される辻井喬展に出品要請を受けている芳名録を貸し出す。辻井さんの署名と詩が書かれている。

2019.8.23
 gggの北沢さんがミラノ在住のアジア美術史研究家のロゼラ・メネガッゾさんと来訪。海外での個展を企画したいと。

来月開催されるアムステルダム市立美術館での日本のポスター展で、かつて当館で個展を開催(1974年)しているからか、特別にぼくの個室が与えられるそうだ。実は個展時のオープニングにも開催期間中にも行っていないんだなあ。

熊本市現代美術館コレクション展「横尾忠則1965→」が8月28日から3ヶ月間、1960年代作からNHK大河ドラマ「いだてん」の作品までが展示されることになったそうだ。

2019.8.24
 〈見晴ラシノイイ土地ニ新築ノ家ガ建ッテイル。寺院ノ様ナ構造物ダガ、非常ニ大キクテ広イ。アトリエニスレバ最高ダ。値段次第デ購入スルナリ、借リルコトガデキナイカト妻ト思案スル。コノ年齢デ家ヲ持ツノハドーカト思ワレソーダケレド、ドーカナド考エテイナイ。逆ニ家ヲ手ニ入レルコトデ長寿ガ約束サレルンジャナイカナ〉と考える夢。

増田屋で冷しキツネうどんを食べながら、第三回目の〈原郷の森〉のゲラ校正をする。

空も高く、あんまりスガスガしいので、アトリエに行く途中の旧山田邸で紅茶を飲みながら、小一時間ほどメモ帖を読んだりメモを取ったり。

アトリエで今週の日記の整理。毎日のように来客はあったが、なんだかのんびりした一週間だった。明日はちょっと変化ありそう。

アトリエの大ガラスに羽の破れた蝉がくっついている。足を動かしているので、まだ生きているようだ。

2019.8.25
 『週刊朝日』の「人生の晩餐」で成城の中華料理店桂花のふかひれそばを紹介する。その取材を兼ねて桂花で妻とふかひれを食す。

午後、世田谷美術館に高橋秀さんと酒井忠康館長のトークを聴きに行くが、補聴器を装着したにもかかわらず全く聴こえなかった。(よこお・ただのり=美術家)
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