日本のカタチ2050 「こうなったらいい未来」の描き方 書評|竹内 昌義(晶文社)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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図書館員のおすすめ本(日本図書館協会)
更新日:2019年9月1日 / 新聞掲載日:2019年8月30日(第3304号)

日本のカタチ2050  「こうなったらいい未来」の描き方
廣嶋由紀子 八郎潟町立図書館(秋田県)

日本のカタチ2050 「こうなったらいい未来」の描き方
著 者:竹内 昌義、馬場 正尊、マエキタミヤコ、山崎 亮
出版社:晶文社
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この本は,第一線で活躍中の4人の研究者たちが,その専門性と独自の視点や論点から日本の未来のカタチを書き記したものである。人間に必要なコミュニティの育て方や関わり方(山崎),未来を想像させる風景⇒生き方(馬場),エネルギー自給を含めた効率的な住まい方(竹内),そして,生きるための権利と政治への向き合い方(マエキタ)について,それぞれが各章で記し,私たちがより豊かな未来を生きるために,そのヒントとなる多様な取り組みや事例を挙げている。また,未来を考える上で必要な統計データや,著者おすすめの本を書影つきで紹介している。

当初この本は,4人が2010 年から4回シリーズで開催していたシンポジウムを編纂し出版する予定であった。しかし,シンポジウム最終回開催の1か月前にあの3.11(東日本大震災)が発生。「その瞬間から,これまでの議論が一気にリアリティーを持って押し寄せた」(p.181)と感じた4人は,大震災発生から半年後には,シンポジウムの続編となる座談会を2回にわたり開催し,この本の最終章として掲載したのである。そして,4人の切実な思いがここに込められたことは容易に想像できる。

4人を代表して馬場が「震災は,未来を私たちに突きつけたのかもしれない」(p.228)と最後に語っていることからも,この本は未来に向けた強い危機感から編み出されたと言っても過言ではない。繁栄を築き上げたにもかかわらず日本は何を失ってしまったのか,そして,ここから未来につなげるために何が必要となってくるのか。さらなる向こうの豊かな未来を創造するために,まずはジブンゴトとして社会のしくみを見つめなおしてみたくなる,そんな一冊である。
この記事の中でご紹介した本
日本のカタチ2050 「こうなったらいい未来」の描き方/晶文社
日本のカタチ2050 「こうなったらいい未来」の描き方
著 者:竹内 昌義、馬場 正尊、マエキタミヤコ、山崎 亮
出版社:晶文社
以下のオンライン書店でご購入できます
「日本のカタチ2050 「こうなったらいい未来」の描き方」出版社のホームページはこちら
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