田原総一朗の取材ノート「日本の社会保障の将来」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2019年10月6日 / 新聞掲載日:2019年10月4日(第3309号)

日本の社会保障の将来

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人生一〇〇才時代。おそらくこの一〇年以内に、ほとんどの病気が治療できるようになり、日本人の平均寿命が一〇〇才になると思われている。だが、寿命がのびることで、さまざまの問題が生じる。
たとえば、昨年五月に政府が発表した「二〇四〇年を見据えた社会保障の将来見通し」によると、二〇一八年度の社会保障給付費の総額は、年金が約五七兆円、医療費が約三九兆円、介護費が約一一兆円で、そのほか諸々を含めて約一二一兆円であった。これが、二〇二五年度には、年金が約六〇兆円、医療費が約四八兆円、介護費が約一五兆円で、社会保障費は約一四〇兆円にまで膨らむ。さらに二〇四〇年度には社会保障費は一九〇兆円を超えると試算されているのである。
このためには、財政の根本的な改革が必要である。

もっとも、こうした問題の要因は、医療が進んで、日本人の寿命が長くなるためで、おそらく二〇四〇年頃には、平均寿命が一〇〇年近くなるはずである。
だが、さらに深刻な問題がある。人口減少である。
日本の合計特殊出生率が、戦後のベビーブームのころは四・〇〇を超えていたのだが、一九七五年に二・〇〇を下まわり、八九年には一・五七となり、二〇〇五年には一・二六にまで低下してしまった。
日本の出世率は、先進国の中で最も低い。
この原因はどこにあるのか。
実は、平成の日本社会は二極化に向かい、階級社会になっている、とも思われている。
つまり、就職氷河期以降、非正規雇用の比率がどんどん増え、現在では四割に達しているのである。
そして、非正規雇用の場合は、低賃金で、不安定なので、未婚率が高く、子供を生むこともできないのである。これが人口減少の要因なのである。
さらに、地球環境の変化が重なり、現在、日本の最大の問題は、どうすれば、日本が持続可能になるのか、そのためにどんな方策があるのか、という、いわば強い危機感である。(たはら・そういちろう=ジャーナリスト)
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