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漢字点心
更新日:2019年10月14日 / 新聞掲載日:2019年10月11日(第3310号)

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漢字の中には、ある漢字を三つ重ねて、その漢字のある特質を強調して示すものがある。たとえば、「轟音」の「轟」は、「車」が走るときに立てる音を強調したもの。「森」は本来、「森閑」のように「静かな」という意味を持つから、「木」の持つ落ち着いた雰囲気を強調した漢字だろう。

「舙」は、「ことばを操る」という意味。これまた、「舌」が持つ性質を強調した漢字だ。実際、「舙」の音読みは「ワ」で、「話」と読みでも意味でも関係が深いのだ。

とはいえ、「舌」が三つも書いてあると、そこに「三枚舌」的なイメージを見出してしまうのも、当然のことだろう。そこで、「舙」には「悪口を言う」とか「ことばを偽る」といった意味もある、と辞書には載っている。

つまり、この漢字においては、ふつうに「話す」ことと「悪口を言う」ことや「ことばを偽る」ことが、切れ目なくつながっているという次第。人類は、「ことば」を得たことで罪深い存在となったようである。(えんまんじ・じろう=編集者・ライター)
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