田原総一朗の取材ノート「関西電力の大スキャンダル」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2019年10月21日 / 新聞掲載日:2019年10月18日(第3311号)

関西電力の大スキャンダル

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大スキャンダルである。
関西電力の元・現幹部たち二〇人が、福井県高浜町の元助役から三億二〇〇〇万円もの金品を受け取っていたことが発覚した。そして、八木誠会長たち六人が辞任し、岩根茂樹社長も、第三者委員会の結果を待って辞任する、と表明した。
だが、元・現幹部たちは悪いことをしたという意識を全く持っていないのである。
たとえば、一〇月二日午後二時過ぎから、関西電力幹部たちによる記者会見が行なわれたが、悪者は高浜町の元助役・森山栄治氏(二〇一九年三月に九〇才で死去)であって、関西電力の幹部たちは、まるで被害者であるかのような説明をした。
森山氏が、「お前にも娘があるだろう。娘がかわいくないのか」とか、「お前の家にダンプを突っ込ませる」などと、「どう喝」された、とも語った。「どう喝」におびえて、金品を受け取った、ということなのか。
それに、実は、こうしたスキャンダルがあることは、去年の六月に明らかになっていたのである。それを全く公開しなかったのだ。
いってみれば、森山氏が亡くなるのを待っていたわけだ。贈賄側が死亡していれば、起訴される恐れがなくなるからである。
それにしても、関西電力事件を調査するために第三者委員会が設置されたが、何と委員長は関西電力が決めたのである。これでは、第三者…、とはいえないではないか。
そして、関西電力の元・現幹部たちが、悪いことをしたという意識を全く持っていないのは、はたして関西電力の特別の体質なのだろうか。
そうではなく、地域独占である電力会社の体質であり、原発事業にかかわる他の電力会社でも、関西電力と同様のことが起きているのではないか。
さらにもう一つ、関西電力が高浜町の元助役、そして吉田開発などとの関係を、経産省は全く知らなかった…。関西電力は経産省に全く秘密にやっていたのだろうか。たとえば吉田開発への発注が異常に増えていることなどは、経産省も掴んでいたはずである。(たはら・そういちろう=ジャーナリスト)
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