「表現の自由」の守り方 書評|山田 太郎(講談社)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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図書館員のおすすめ本(日本図書館協会)
更新日:2019年11月9日 / 新聞掲載日:2019年10月18日(第3311号)

「表現の自由」の守り方

「表現の自由」の守り方
著 者:山田 太郎
出版社:講談社
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 まず表題が目にとまった。

「表現の自由」は知る権利と一体のものと言うけれど,自由を守らなければならない「表現」とは何か,あまり考えたことがなかった。図書館に勤める者としては知っておくべき?と思ったのだ。

本書の第一章で取り上げられているのは,児童ポルノ禁止法(児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)とアニメ・マンガ・ゲームの規制。以下,TPP(環太平洋パートナーシップ)協定と著作権,有害図書と軽減税率などが話題となっている。

もちろん,どのような表現が規制の対象とされようとしているのかという部分も勉強になったが,国会でどのようにやり取りして法律の条文を決めていくのかという過程も,とても興味深かった。

ところで,「表現の自由/知る権利」を守ろうとする物語としてすぐに思い浮かぶのは,『図書館戦争』(有川浩著 メディアワークス 2006)ではないだろうか。知る権利を保障する“図書館の自由”を守るために,実力行使も辞さない世界の話だ。本書にはほかに,『有害都市』(上・下 筒井哲也著 集英社 2015)と『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』(全11巻 赤城大空著 小学館 2012~2016)も,同テーマの作品として紹介されていた。

『図書館戦争』と「下ネタ」なんて言葉がつく作品が同列?と思うかもしれない。だが『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』という作品も,思ったことや感じたことを自由に表現することが,いかにその人の生きる根幹にかかわっているかを描いたものであり,「表現の自由/知る権利」のために戦うという点では前者と変わりない。――はずなのだが,わたしの身近な図書館はどこも後者を所蔵していなかった。いろいろなことを考えることになった。
この記事の中でご紹介した本
「表現の自由」の守り方/講談社
「表現の自由」の守り方
著 者:山田 太郎
出版社:講談社
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