【横尾 忠則】ぼくの円月殺法、絵と睨み合うこと半日。|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

日常の向こう側ぼくの内側
更新日:2019年11月11日 / 新聞掲載日:2019年11月8日(第3314号)

ぼくの円月殺法、絵と睨み合うこと半日。

このエントリーをはてなブックマークに追加
タマ(筆者画)

2019.10.28
 〈空港ノエレベーターガ故障デ階段ヲ下リテ、税関ガ閉ジル寸前ニ飛ビ込ム。飛行機ニ乗レルコトニナッタモノノ、何処ヘ行クノヤラ? 何ノ用デ? 誰ニ会ウノヤラサッパリ分ラナイ〉。こんな空港パニック夢ばかりだ。

9月の初めに入院して以来、野良クロが全く姿を見せなくなって2ヶ月近い。野良でも心配だ。もし現われたら感動もんだ。

今日もタマの絵一点、嫌や嫌や描く。嫌や嫌やスタイルが少しづつ身についてきた。
2019.10.29
 〈海トモ川トモツカナイ、多分河口カナ? デ泳イデイル。ソコニ知人ガ、ソノ友人トヤッテキテ、水ノ中ノ僕ト、岸辺ノ彼ラト話ス〉夢。

〈小サイ部屋ノ天井ニ穴ヲ開ケテ、ソノ部屋ヲインスタレーションスル計画中、猫ガ天井ノ穴ノ中ニ入ッテ遊ンデイル。小3ノ時校庭ニ襲ッテキタ、グラマン戦闘機ノ光景ヲテーマニシタ、ティッシュペーパーノ箱ニ写真ヲ貼リツケタ作品ヲ構想スル〉夢。

数年前に西村画廊でY字路の写真展をしたが、コレクターがサインをと、画廊の人が2点持ってくる。久し振りに見るが、いい写真だと思う。

体調が戻り始めると、何んとなくアトリエも動き出す。

谷新さんが『游魚』誌に横尾論を書いたと本が届く。次号にも続篇が。
2019.10.30
 〈オノ・ヨーコサンガ羽田空港カラ電話デ今日1時ニ帰国スルケド、ドーシタライイノ?ト。ソーダ浅井慎平ニ手配ヲ依頼スルコトヲスッカリ忘レテイタ。急イデ彼ニ電話スルガ留守。サー、困ッタ。コノコトガ夢デアレバ助カルノニ、ト思ッテイル最中ニ目ガ覚メタ。アーヨカッタト思ウ〉ところで本当に目が覚めて、あーよかった。

和田誠君についての文の依頼が多い。2本書いたら、今日また1本増えた。生前に取り上げれば本人も喜ぶと思うが、その人のよさは死なないと分らないのかも知れない。
2019.10.31
 〈南洋ニ行キタイト集マッタ人ニ言ウ。アンナ所ハ単一民族ノ人達ノ文化デ、アンマリ多様ナ文化ガ交差シテナイノデ、2日デ退屈スルヨ。タヒチモイースター島モサモアモ行ッタケレド、バリグライガ俗ッポクテ面白インジャナイ〉と話す夢。

オックスフォード大学のアシュモレアン博物館の「TOKYO: Art &Photography」に出品依頼。すでにヴィクトリア&アルバーツ美術館に所蔵されている僕の作品を借りるそーだ。
2019.11.1
 ポプラ社の浅井さんが新書判で『病の神様』が出ないかと打診。だったら、その後の病気体験を加えて新たに編集したらどうかと提案する。提案した以上、新作? を書かなきゃと、4篇、18枚書く。

絵に筆を入れるより、睨んでいる時間の方が長い。チャンバラに似ている。チャンバラ時間より、構えて睨み合っている時間が時には半日もあったと柴田錬三郎さんから聞いたがホンマかいな。そーいうと眠狂四郎の円月殺法も舞踊のように構えが長く、人を斬るのは一瞬だった。ぼくの円月殺法も半日位で、チャンバラシーンは30分位だなあ。
2019.11.2
 〈インドノ山奥ヘ三島サント誰カ3人デ登ル。途中デトイレニ行ク。戻ルト2人ハイナイ。大声デ呼ンデモ返ッテクルノハコダマダケ〉の夢。

土曜日は朝日新聞の書評が出る日だ。ここ1ヶ月は書いていない。他の委員の書評を読む。書評で、もう買う必要がない、という書評もある。自分のはどっちだろう。しばらく書いていないので、そろそろ書く頃かな?

この間からモーリス・ルブランの怪盗ルパンの本ばかり読んでいる。10代に戻った感覚だ。
2019.11.3
全日本大学駅伝を観る。この間テレビで、瀬古さんが、今は「戦国時代」だと言っていた。常勝の青山学院も今年はもうひとつみたい。(よこお・ただのり=美術家)
このエントリーをはてなブックマークに追加
横尾 忠則 氏の関連記事
日常の向こう側ぼくの内側のその他の記事
日常の向こう側ぼくの内側をもっと見る >
芸術・娯楽 > 美術 > 現代美術関連記事
現代美術の関連記事をもっと見る >