松沢呉一著 マゾヒストたち 究極の変態18人の肖像|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年11月16日 / 新聞掲載日:2019年11月15日(第3315号)

松沢呉一著
マゾヒストたち 究極の変態18人の肖像

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 「変態」という言葉にどこまでのものをイメージするかは人それぞれだが、ここに居並ぶは確かに「究極」の、そして平和で最も幸福な人々だといってもいいかもしれない。本書は、本年五月に終了した「スナイパーEVE」の「当世マゾヒスト列伝」(二〇〇七年四月発行で連載終了)の文庫化、M男たちの列伝である。

その欲望、好奇心、経済力、活力、精神力、想像力…何が彼らをここへ導き、駆り立て続けるのか。心身の恒久的な革命。SM産業黎明期から二億円以上、一〇〇〇人以上の女王様とプレイした重鎮の乳首のでかさ、子どもの頃に見た友人の妹の放尿を恍惚の体験として抱き続ける男、レインコート・フェチ、肛門から光るチューブを入れて腸を光らせようとするストリップ・マニア、縛られて人ではなく物になる美しさに至上の喜びを得る男、陰茎を四つに割る男…まさに列伝。日常的な経験にすりかえて想像することが難しく、理解しかねるところはある。ただ、想像のはるか高みをゆく語りに読みふけり、下腹あたりがざわめくのも、ある種の快感といえるのかもしれない。そして本書は、太平洋戦争から現在に至る日本のSM史でもある。人間とはいかなるものなのか。本書でますます分からなくなる。
この記事の中でご紹介した本
マゾヒストたち 究極の変態18人の肖像/新潮社
マゾヒストたち 究極の変態18人の肖像
著 者:松沢 呉一
出版社:新潮社
以下のオンライン書店でご購入できます
「マゾヒストたち 究極の変態18人の肖像」出版社のホームページはこちら
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