田原総一朗の取材ノート「「首相が主催する桜を見る会」」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2019年12月2日 / 新聞掲載日:2019年11月29日(第3317号)

「首相が主催する桜を見る会」

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いま問題になっている、「首相が主催する桜を見る会」だが、あきらかに政府が公表している開催要項から大きくはみ出し、しかも招待人数は約一万人と定められているにもかかわらず、安倍内閣になってからどんどん増えつづけて、今年の参加者は、なんと約一万八二〇〇人となっている。そして、予算は約一七六七万円となっているのに、今年は五五一九万円と、三倍以上に増加している。

この支出は、全部国民の税金なのである。

税金が、いわば首相によって私物化されているのではないか。

とくに野党が問題にしているのは、安倍事務所が、「桜を見る会」の前日に、山口県などの講演者八五〇人をホテル・ニューオータニに招いて夕食会を催していて、その会費が五〇〇〇円となっていることである。

実は、ホテル・ニューオータニの夕食会の料金は「最低一万一〇〇〇円」なのである。

安倍首相は、招待者の大多数がホテルの宿泊客で、毎年使っているという事情があって、ホテル側が価格を安くしたのだろう、と説明している。また、夕食会の費用は会場の受付けで、事務所職員が一人五〇〇〇円を集金し、ホテル発行の領収書をその場で手渡している、そして、集金した全ての現金を、その場でホテル側に渡すので、事務所としては収支が発生していないので、収支報告書に記載していないのだという。

野党は、ホテル側に明細書を出すように求めているが、ホテル側は、「お客様のプライバシーに関わるので」という理由で提出を拒んでいる。

七年間も内閣が続いたために、安倍首相も、自民党自体も神経がゆるみ過ぎた、とんでもない出来事である。

ところが、どの新聞の世論調査でも、安倍内閣の支持率は、あまり落ちていない。安倍内閣に厳しい朝日新聞でも、支持率は、四五%から四四%へと一ポイントしか落ちていない。

なぜなのか。おそらく、国民の多くは、野党が政権を握ることを期待していないのだろう。野党は安倍内閣の経済政策や外交政策を批判はするが、対案は持ち合わせていない。そして、自民党内にも、安倍首相に対抗できそうな政治家はいない。だから、国民の多くが、不満はあっても、安倍首相でいくしかない、と捉えているのであろう。(たはら・そういちろう=ジャーナリスト)
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