【横尾 忠則】タマの鎮魂写経画、七回忌供養出版&展覧会へ|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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日常の向こう側ぼくの内側
更新日:2019年12月2日 / 新聞掲載日:2019年11月29日(第3317号)

タマの鎮魂写経画、七回忌供養出版&展覧会へ

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タマ(撮影・横尾泰江)とおでん(撮影・筆者)
2019.11.18
 タマが死んで以来、タマの絵を描き続けてきた。旅先に画材道具を持ってホテルや旅館で、入院にも必ずキャンバス持参。講演などの待ち時間にも楽屋で筆を走らせたりした絵が70点を超えた。仕事というよりは、写経のつもりで、タマの鎮魂行事みたいなものだった。ふとタマを想い出した時に描く、そんな絵は仕事とはいわないだろう。そんな絵が沢山出きてアトリエの壁などに掛けていると、出版社や画廊の人達は、どうしても「仕事」に結びつけて見る。「発表の予定は?」「ないです」、こんなやりとりが五年も続いてきたが、点数が増えるに従って、「陽の目を見せましょうよ」という声も数多く聞くようになったので、ではタマの七回忌の供養として、出版と展覧会が他力によって決まり始めてきた。

その出版の打合せに講談社の新井さんが来訪。本の体裁など提案してくれたので、その流れでいこうかなと思う。このタマの絵のシリーズは作品として世に問うような努力の結晶ではなく、むしろ趣味に近い絵である。そんなに美人でもない猫の絵を次々見せられる方の気持など一切考えてないので、果たしてどう受け止められるか、全く期待も予想もしていない。空前の猫ブームの末席にタマも仲間入りすることになるのだろうか。
2019.11.19
 デザイナーの白井敬尚さん、神戸の次回展「兵庫県立横尾救急病院」展のカタログの試作持参。会場構成もカタログも、うんと病院色一色にしてもらうよう要請する。白井さんは長期入院していたので病院の雰囲気は理解しているはず。
2019.11.20
 〈雑誌ニ掲載サレテイル写真ヲバラバラニ破イテ、ソレヲ再ビ元ニ再現スル作業ヲ緻密ニスル〉夢を見る。

文藝春秋の武藤さん来訪。本紙の2016年からの日記の出版の打合せ。出版は来秋になるという。
2019.11.21
 ポプラ社の浅井さんと『病気の神様』の第二弾が新書判で出せないかと。新たに書き下した原稿が沢山あるので、可能だと思う。
2019.11.22
 〈渋谷デジョン・レノンノイベントニタマダカオデント一緒ニ参加スル。アメリカ人ノスタッフハ夜ノ11時ニ空港ヘ、ボクモ行クコトニナッテイタガ、バタバタシテイル間ニ間ニ合ワナクナッタノデ渡米ハ中止〉

〈ギザノピラミッドヲ前ニ、エジプトニ再ビヤッテキタ。何ノタメカワカラナイママ〉目が覚める。

東京医療センターの鄭先生のところに1ヶ月半ぶりで伺う。喘息の吸入器を使用するように渡されていたが、いつのまにか使用するのを忘れてしまっていたが、診察の結果、全く喘息音はなく、先生もこちらも安心。他の問題個所も入院時に戻ったり、またそれ以上に改善されているので、甘い物だけは控えれば、健康体で全く問題ないと太鼓判を押される。ただ血液検査の看護士が超未熟で採血されている間中激痛。麻酔なしで手術をされている感じだった。院内で角田先生とバッタリ会い、ランチご馳走になる。採血がひどかったというと、病院に対する苦情アンケートを是非書いて下さいといわれアンケート用紙をもらう。
2019.11.23
 2ヶ月振りに朝日の書評がでる。続いて、もう一本書く。

夜、雨が降るとおでんが外でのオシッコを怠けて、布団の上でするので、タイミングを計って外に出す。

エッセイの依頼が少したまった。書こうと思うと眠くなる。もう少し延ばそう。
2019.11.24
 明日、三島さんの命日。毎年不思議に三島さんの命日になると、フト気付く。もう49年も経ったのか。

ヘアー、シャンプーとセットの予約を入れるが、その途端、頭が痛くなったので取り止める。気分で行動しているので、迷惑な人だと思われているのだろうなあ。物事を決める基準は気分しかないんじゃないかな。

夜、気分でマッサージへ行く。(よこお・ただのり=美術家)
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