紀伊茶屋ブックサロン 『言葉の色彩と魔法』 言葉の魔法使い ラフィク・シャミの世界へようこそ!|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

催しもの
更新日:2019年11月29日 / 新聞掲載日:2019年11月29日(第3317号)

紀伊茶屋ブックサロン
『言葉の色彩と魔法』 言葉の魔法使い ラフィク・シャミの世界へようこそ!

このエントリーをはてなブックマークに追加
植村志保理さん
一〇月二三日、おすすめの本の内容や作家の人生をご紹介しながら本の話を楽しむ、紀伊茶屋ブックサロン『言葉の色彩と魔法』が、紀伊國屋書店大手町ビル店内・紀伊茶屋特設コーナーで開催された。今回紹介された書籍は、シリアに生まれドイツで作家として活動するラフィク・シャミさんの『言葉の色彩と魔法』(ロート・レープ絵/松永美穂訳、二〇一九年五月、西村書店)。

当日の進行は、西村書店の編集者でJPIC読書アドバイザーの資格を持つ植村志保理さんが務めた。プライベートでも子どもたちへの本の読み聞かせの活動を二〇年程続けているという植村さんは、「今日はこの素敵な場所でみなさんと本の話を楽しみたい。年間八万点出ている本の中で、何か面白い本はないかなと思って探していらっしゃる方が本と出会えるきっかけを作りたい」とし、今回の作品について、「アラビアン・ナイトの伝統を受け継ぐラフィク・シャミは、世界一五〇万部のベストセラーとなった『夜の語り部』をはじめ多くの作品を発表し、数々の文学賞を受賞する作家。『言葉の色彩と魔法』は、書き下ろし五編を含む五九編のショートストーリーで、その全編に妻である画家レープの美しいイラストが添えられている。短い話だとイラストと文章で二頁、長いものでも六頁の小編なので、忙しい大人の方にもお勧めしたい」とした。
「空を飛ぶ木」「よその習慣」「神さまが祖母だったころ」など本書所収のお話の紹介では、「『空を飛ぶ木』はシャミにとって思い入れの深い作品。シリアで過ごした少年時代に『空を飛ぶ木』という詩をノートに書いていて、亡命したドイツでそのノートが小説の形に結実した」など作品の背景が語られ、その後アラブとドイツの習慣の違いについて書かれた「よその習慣」が朗読された。

また、フランクフルト・ブックフェアの報告では、同社の西村安曇さんが、現地でシャミさん、レープさんにお会いし、翻訳者の松永美穂さんとともにランチをしながら伺ったお話など、帰国直後の新鮮な現地報告を行なった。

後半の作品解説で植村さんは、『蠅の乳しぼり』『夜の語り部』『片手いっぱいの星』という三作品の共通点や、代表作である『夜の語り部』の語りの特徴として、話が途中でものすごく脱線することを挙げ、創作裏話として、それはシャミがラジオから学んだ手法であり、聞き手を焦らしながら話をする語りの口調がそのまま話になっていると明かした。

その後は、参加者とお茶を飲みながらの楽しい語らいの時間となった。
この記事の中でご紹介した本
言葉の色彩と魔法/西村書店
言葉の色彩と魔法
著 者:ラフィク・シャミ
翻訳者:松永 美穂
出版社:西村書店
以下のオンライン書店でご購入できます
「言葉の色彩と魔法」出版社のホームページはこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加
催しもののその他の記事
催しものをもっと見る >
文学 > 外国文学関連記事
外国文学の関連記事をもっと見る >