第四十一回サントリー学芸賞 贈呈式|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2019年12月13日 / 新聞掲載日:2019年12月13日(第3319号)

第四十一回サントリー学芸賞 贈呈式

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左下から善教氏、山口氏、鳥井氏、桑木野氏、鈴木氏、左上から小泉氏、藤原氏、板東氏、古田氏
 第四十一回サントリー学芸賞の贈呈式が、十二月九日東京・千代田区の東京會舘で行われた。

政治・経済部門:善教将大『維新支持の分析 ポピュリズムか,有権者の合理性か』(有斐閣)、山口慎太郎『「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実』(光文社)、芸術・文学部門:桑木野幸司『ルネサンス庭園の精神史 権力と知と美のメディア空間』(白水社)、鈴木聖子『〈雅楽〉の誕生 田辺尚雄が見た大東亜の響き』(春秋社)、社会・風俗部門:小泉悠『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版)、藤原辰史『分解の哲学 腐敗と発酵をめぐる思考』(青土社)、思想・歴史部門:板東洋介『徂徠学派から国学へ 表現する人間』(ぺりかん社)、古田徹也『言葉の魂の哲学』(講談社)の四部門八名が受賞した。

受賞者の藤原氏は「この本は、捨てられた物、社会から漏れ出た人々、そういう面からもう一度、歴史や文化現象を取り返すという試みでした。マルクスの批判でもあって、彼らが「ルンペン」といった人々、それは「ぼろ屑」という意味ですが、そういったものにこそ、閉塞感があるこの時代状況を変える力があるのではないか、という信念のもと、主観的にはかなり危ない本を書いたつもりでした。ですからまさかこのような賞をいただくとはびっくりしましたが、この受賞も今後、履歴書でいうと「賞罰」の欄に書くことになると思いますが、おそらく賞でもあり罰でもある。これだけ重いテーマを選んだ人間は、無期懲役としてこのテーマに死ぬまで関わっていけよ、とそういうメッセージだと、受け止めているところです」と語った。

古田氏は「この本は出すのに勇気のいる本でした。類書のない本に仕上がった、という思いはありました。それだけに全く意味がない、つまらないものなのではないかという不安がうずまきました。多かれ少なかれ、学術の研究を志す者には、時間的にも環境的にも、一定の厚みのある支えが必要です。賞の連絡を受けてから、繰り返し頭にのぼるのは、自分がどれほどの人に支えられてきたのかということでした。今回の賞は、自分がどれほどの幸運の下に生きてきたかを自覚して、もっと勇気をふるえという鼓舞だと思います。それを励みとして、また本だらけの穴倉のような場所に戻って、一からコツコツと仕事を続けてまいりたいと思います」と話した。
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