女性のいない民主主義 書評|前田 健太郎(岩波書店)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2020年1月2日 / 新聞掲載日:2020年1月3日(第3321号)

胸のすく、社会の現状へのヴィヴィッドな知見

女性のいない民主主義
著 者:前田 健太郎
出版社:岩波書店
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 とにかく小気味がいい。胸のすく思いがする──。それは前田さんの本を読まれた人の多くが覚える読後感ではないかと思われます。前著『市民を雇わない国家』(東京大学出版会)ですでに現れていた特長ですが、それは今回の『女性のいない民主主義』でも遺憾なく発揮されています。「やっぱり、そうか」「そう、そうなんだよ」。とくに、政治や社会の現状に鋭く問題意識をいだいている人、言葉にできぬ違和感をもっている人が、そう感想を寄せてくださいます。誰もが逃れられない心理的なバイアスへの気づき。そのバイアスがもたらす影響をポリティカル・サイエンスの手法も取り入れながら実証的に明らかにし、私たちの視野を広げてくれる。読者の方々の感想にふれて、この新書のもつ訴求力に気づかされました。編集者として何よりうれしいのは、前田さん自身の未知の発見にたいする驚きが、読者の方々の驚きと共振しているように見えることです。若い書き手の著作だからこその現象と思います。新しい知見をヴィヴィッドに伝えるのが「新書」という本の役割とするならば、『女性のいない民主主義』はじつに新書らしい新書といえます。本書の購買データをみると読者の四五%が女性です。男性読者が主体の新書というジャンルで、これは極めて異例なこと。新書の「男性支配」からの脱却をもたらす、トリガーの一冊になることを期待しています。
(岩波新書編集部)
この記事の中でご紹介した本
女性のいない民主主義/岩波書店
女性のいない民主主義
著 者:前田 健太郎
出版社:岩波書店
以下のオンライン書店でご購入できます
「女性のいない民主主義」出版社のホームページはこちら
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