サードプレイス  コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」 書評|レイ・オルデンバーグ ( みすず書房)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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更新日:2020年1月11日 / 新聞掲載日:2019年12月6日(第3318号)

サードプレイス コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」

サードプレイス  コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」
著 者:レイ・オルデンバーグ
翻訳者:忠平 美幸
出版社: みすず書房
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昨夏,腰を痛め,半年ほど近所の整骨院に通った。お客さんと整体師さんや,お客さん同士の会話,そして整体師さんのキャラクターが相まって,とても雰囲気がよく,完治した後も通いたいと思ったほどだった。そのようなときに思い出したのが,この本である。

書名にもなっている「サードプレイス」とは,第1の場である家,第2の場である職場の間にあり,居心地が良く,さまざまな機能を持った場所である。

この本の構成は,三つに分かれている。第1部は,「サードプレイス」の特徴や機能が解説される。この本で挙げられる機能は,娯楽性から近隣住民を団結させるものなど,数多くあった。第2部では,各国の「サードプレイス」事情について,紹介されている。この本では,イギリスのパブや,フランスのカフェなどが例として挙げられている。

第3部では,「サードプレイス」の課題を挙げる。この中で筆者は,都市計画等により,空間利用の単機能化が進行していることについて指摘する。そのような場所を「非場所」と呼び,そこではお客さんは,単なるお客さんでいることが求められる。この点については,アメリカに限らず,日本も同様だと思った。一方,「サードプレイス」では,お客さんは,お客さんであると同時に,その場の構成要員としての役割がある。

近年,にぎわいの創出を目的に,図書館を含む複合施設が作られることが多いが,複数の「非場所」が同じ箱に収められているだけなのではないかと感じた。この本を読むと,本当のにぎわいを創出するとは何か?と考えさせられる。

地域に根ざす図書館が「サードプレイス」になる可能性は十分にある。そのためにもこの本を一読する価値はあるように思う。
この記事の中でご紹介した本
サードプレイス  コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」/ みすず書房
サードプレイス  コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」
著 者:レイ・オルデンバーグ
翻訳者:忠平 美幸
出版社: みすず書房
以下のオンライン書店でご購入できます
「サードプレイス  コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」」出版社のホームページはこちら
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