田原総一朗の取材ノート「「疑惑満載国会」開幕」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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田原総一朗の取材ノート
更新日:2020年2月3日 / 新聞掲載日:2020年1月31日(第3325号)

「疑惑満載国会」開幕

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ただし、河井法相の妻である案里参院議員の選挙のときに、ウグイス嬢たちに、定められた日当の二倍を支払ったという事件は、他の候補も、二倍以上支払っているので、それをしないと引き受けてもらえなかった、ということであろうし、菅原元経産相の場合も、秘書が、『週刊文春』に、菅原を売ったのだ、といわれている。もちろん、そのようなことが生じたのは、菅原元経産相が秘書を怒らせるような扱い方をしたためであろうが……。

それに対して、「桜を見る会」は、あってはならない、とんでもない出来事なのである。

政府が公表している「開催要領」によると、桜を見る会の招待範囲は、割合に具体的に定められていて、その人数を約一万人、そして予算を約一七六〇万円前後となっているのである。

ところが、第二次安倍内閣以降、人数がどんどん増えて、二〇一九年には約一万八二〇〇人にもなり、費用も約三倍の五〇〇〇万円以上にふくらんでしまった。このお金は、もちろん税金である。そして招待客も、半数近くが、安倍首相や、自民党の実力者たちの後援会関係者であって、開催要領の招待範囲からはかけ離れている。

いってみれば、安倍首相による税金の私物化である。 

新聞やテレビでは、たとえば国会の野党各党の代表者質問に対して、安倍首相は、まともに答えていない。ゼロ回答だとする批判が報じられているが、安倍首相としては、反論のしようがないのである。

どう捉えても、安倍内閣が長くつづきすぎたためか、内閣全体の神経が弛み切って生じた、とんでもない事件である。かつての自民党ならば、共産党から糾弾されるはるか以前に、自民党の誰かがチェックして止められていたはずである。私が、そのことを自民党の幹部たちにいうと、「田原さんにいわれればその通りなのですが、ね」と、誰もが反論も弁明もせずに、顔を伏せてしまった。問題は、国民がどう判断するか、である。(たはら・そういちろう=ジャーナリスト)
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