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更新日:2020年2月7日 / 新聞掲載日:2020年2月7日(第3326号)

梓会出版文化賞

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前列右から江草氏、内山氏、出版梓会理事長今村正樹氏、中田氏、富澤氏と選考委員、受賞各社の皆さん

第三十五回梓会出版文化賞の贈呈式が一月十五日、東京・千代田区の如水会館で行われた。本賞は出版社を対象に顕彰する。出版文化賞はジャパンマシニスト社、同特別賞は西日本出版社、新聞社学芸文化賞(第十六回)は柏書房、同特別賞は有斐閣が受賞した。

ジャパンマシニスト社代表取締役の中田毅氏は「子育て関係の出版物を出していますが、主役は当事者である親と子どもです。専門家はあくまでもそれをお手伝いする、そのことを肝に銘じて本を作ろうとしてきました」と話した。主な対象書籍は「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」と「おそい・はやい・ひくい・たかい」という二つの季刊誌。

次に西日本出版社代表取締役の内山正之氏が「賞をいただき、むちゃむちゃ元気が出ました」と話し出し、約二〇年出版社で営業業務をしていたが、会社を興し、様々な出会いの中で本を作ることができたこと、「獺祭」の蔵元である旭酒造社長の「素人は愚直に教科書通りに作るから、いいものが作れる」という話などを紹介した。西日本の文化に根ざした「食」「旅」「上方芸能」などの本を刊行する当社だが、中でも寮美千子『あふれでたのはやさしさだった 奈良少年刑務所 絵本と詩の教室』が評価された。

柏書房代表取締役社長の富澤凡子氏は、「社の売上げ構成比は半分がマイクロフィルムなどの学術資料セット。四分の一が創業当時から出している、古文書・くずし字、レファレンスを中心にした専門書。残りの四分の一に今回の受賞理由となった新刊書があります。新しい力が、私たちが想定してきた読者層を遥かに超え、オタクゾーンから出版業界に読者を引き寄せました。ただそうした本を刊行できる土壌を守る、ほか四分の三の営業と専門編集者の努力と情熱あってこそだと思っています」と語った。主な対象書籍は、『日本のヤバい女の子』『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』など。

有斐閣の代表取締役社長、江草貞治氏は「法律関係の実用書や教科書など一般的な有斐閣のイメージから異なる、こんなことも有斐閣はやっているというところで、今回賞をいただけた。これも先人が出版を固く続けていく中で、花開いたものだと思っています。アカデミズムから生まれ出てくるものをお借りして世に問う出版を、この賞を励みに今後も頑張っていきたい」と話した。対象書籍は『社会学はどこから来てどこへ行くのか』『維新支持の分析』など。

その後行われた受賞社インタビューや贈呈式の模様は後日、出版梓会のホームページに掲載される予定である。
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