【横尾 忠則】髭を伸ばす理由。巨人ニ入団スルコトニナッテ…|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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日常の向こう側ぼくの内側
更新日:2020年3月2日 / 新聞掲載日:2020年2月28日(第3329号)

髭を伸ばす理由。巨人ニ入団スルコトニナッテ…

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国立新美術館「古典×現代2020」出品作品

2020.2.17
 岡部版画工房の牧島さんが製作中のタマの版画のサンプルを持参。ひとつは掛軸になっていて、タマがタンスの引出しを利用して昇っていく運動を表わしたもの。もう一点はシルクスクリーンとエッチングを合成したもの。

雨の翌日はひんやりした一日。

昨年9月に入院以来、髭を伸ばす。どうも最近は髭を伸ばした人がテレビなどに多くなっているが、流行しているらしい。毎朝髭を剃るのが面倒臭いのだ。老人が髭を伸ばすのも、きっと剃るのが面倒臭いからだろう。老齢になると、あらゆることが面倒臭くなる。生きることも面倒臭いので、上手い具合いに老人になると死ぬようにできている。
2020.2.18
 吉本ばななさんから長いメールが届く。『病気のご利益』の読後感だ。山田洋次さんのことに触れて、「恐れることなく発言」してくれたと評価。ばななさんにも似たようなことがあったらしい。『週刊ポスト』のあの記事を取材した小説家の岸川真さんのところには映画関係者から沢山の評価があったと報告してくれる。
2020.2.19
 神戸の美術館から、念願だったぼくのコレクションギャラリーの特設が決まったという報告に山本さん、田中さんらが来訪。開設は来年になるが、このことで美術館の内容がグレードアップするだろう。
2020.2.20
 来年の一月から愛知県美術館の個展が決定した。カタログ出版の打合せに南さん、藤井さん、国書刊行会の清水さんら来訪。

『文學界』の小説20枚書く。あと10枚は後日。
2020.2.21
 〈カルロス・サンタナが来日して会う〉夢。

朝日新聞の書評、難航していたがやっと書く。

風邪かな、時々、咳が出る。人に会うと嫌がられそうなので、来客延期してもらう。
2020.2.22
令和2年2月22日は「ニャン・ニャン・ニャン・ニャン」ネコの日。

街も店も人出少ないのは新型ウイルス感染者の増加のせいだろう。外出時はマスク装着、消毒液も携帯していく先々で手を洗浄することにしている。

『文學界』の小説10枚書いて、計30枚。

夕方から夜にかけて雨。雨の日はおでんのオシッコのため、夜中に外へ出す仕事がある。
2020.2.23
 〈巨人ニ入団スルコトニナッテ、キャンプニ入ル。50年以上、キャッチボールサエシテイナイ。イキナリ、プロ野球ノ選手ニナッテシマイ、心配事多シ。第一、硬球デ試合スルノハ初メテダ。ポジションハ一塁ラシイガ、毎回ノヨウニ、一塁ニハボールガ投ゲラレル。キット、早イ、ボールダロウ。ソンナボールヲ捕ルコトナドデキナイト思ウ。ダッタラ、投手ハドウカ、ト言ワレルガ、83歳ノ体力デ、キャッチャーマデ届クボールガ投ゲラレナイ。マタ、ピッチャー強襲ノ球ガ飛ンデキタラ、捕球以前ニ、ドウ避ケテ逃ゲレバイインダロウ。入団スルノガ、開幕ギリギリダッタノデ、練習スル時間ガナイ。ドーカ、コノコトガ夢デアルヨーニ願ウガ、何度目ガ覚メテモ、再ビ、グランドニ連レ戻サレルノデ、コノコトハ夢デハナイヨーダ。アト考エラレルノハ、退団シカナイガ、今日、入団シタバカリダカラ、退団ハ不可能ダロウ〉という夢を見る。

昨日、今日、明日と三連休。

昼、増田屋へ。マスクをしている人は僕だけ。成城だからか? あまり危機感がないのだろう。都心ではまた違うのかな?

昨夜は巨人に入団したせいか、あんまり眠れず。(よこお・ただのり=美術家)
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