田原総一朗の取材ノート「赤木俊夫氏の遺書全文公開」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

田原総一朗の取材ノート
更新日:2020年3月27日 / 新聞掲載日:2020年3月27日(第3333号)

赤木俊夫氏の遺書全文公開

このエントリーをはてなブックマークに追加

上司に強要されて、森友事件の公文書の改ざんを行ない、二〇一八年三月七日に自ら命を絶った、近畿財務局の職員、赤木俊夫氏の遺書全文が、『週刊文春』で公開された。

遺書は、赤木氏が死の直前に書いたのであった。

「私は、昨年(平成29年)2月から7月までの半年間、これまで経験したことがないほど異例な事案を担当し、その対応に、連日の深夜残業や休日出勤を余儀なくされ、その結果、強度なストレスが蓄積し、心身に支障が生じ、平成29年7月から病気休暇(休職)に至りました。

これまで経験したことがない異例な事案とは、今も世間を賑わせている「森友学園への国有地売却問題」です」

遺書は、こんな書き出しではじまり、「決裁文書の改ざん」は、「すべて佐川理財局長の指示です」とはっきり書いている。

佐川が、国会等で虚偽の答弁をくり返した、とも書いている。

「パワハラで有名な佐川局長の指示には誰も背けないのです」

とも書いている。

赤木氏の遺書を読むかぎりでは、最も悪いのは佐川理財局長だ。だが、なぜ佐川氏は、国会で虚偽の答弁をくり返し、なぜ、部下に公文書の改ざんを強要しなければならなかったのか。

佐川氏も、このようなことは、いやしくも民主主義を謳う国ではあってはならないことだ、と百も承知していたはずである。

それを、あえてやったのは、いうまでもなく安倍首相への忖度だ。それをしないと、自分の現在の地位を保持できず、近畿財務局に政治圧力がかかる、と強く感じたのであろう。

そのことは、国有地の森友学園への売却値段が八億円以上下げられた責任問題に直結している。

野党は、赤木氏の自殺、そして佐川局長の忖度についての再調査を強く求めている。それに対して、安倍首相も麻生財務相も、その必要はない、と答弁しているが、再調査されると、大いに困るからなのであろう。(たはら・そういちろう=ジャーナリスト)
このエントリーをはてなブックマークに追加
田原 総一朗 氏の関連記事
田原総一朗の取材ノートのその他の記事
田原総一朗の取材ノートをもっと見る >
社会・政治 > 日本の政治関連記事
日本の政治の関連記事をもっと見る >