マイページで記事のブックマーク!
ログイン
マイページ登録

トップページ

特集

書評

連載

コラム

ニュース

読書人とは マイページ

  1. 読書人トップ
  2. 歴史・地理
  3. 日本史
  4. オランダの文豪が見た大正の日本(ルイ・クペールス、國森 由美子)作品社
オランダの文豪が見た大正の日本(ルイ・クペールス、國森 由美子)作品社
オランダの文豪が見た大正の日本
著 者: ルイ・クペールス 
翻訳者: 國森 由美子くにもりゆみこ
出版社:作品社
ISBN:978-4861827693
2,600円(税別)
長崎から神戸、京都、箱根、東京、そして日光へ。
東洋文化への深い理解と、美しきもの、弱きものへの慈しみの眼差しを湛えた、ときに厳しくも温かい、五か月間の日本紀行。
写真70点収録!


 春はいまだ寒い。樟はその艶のある葉を震わせている。その葉を摘み、われわれは樟脳の香を確かめる。細く美しい――日本の――笹は、けば立ち少し波うったような、すこぶる長いダチョウの羽のように、束になって地面に密生し、岩の上に飾り物のような姿を見せている。藤――オランダ語で「青い雨」――は、いまだ黙したままだ。一世紀の間、身をよじらせてきた幹は、さらに螺旋を描いて伸び、その枝を蔓棚や東屋の棚に蛇のように絡ませ、最初の一葉、またそれが花房となるのを待ちながら裸身を晒している。そして、身を切るような風の中、今年初めての桃の花は、紫色に、身震いする小枝の間で、まき散らされ吹き飛ばされるかのごとく、幽く寒さに震えている。(…)それから、たいてい傍らに庭石を飾りに添えた盆栽のある庭がある。そしてわれわれにお辞儀をする女性たちは艶やかな髪を結い上げ、干し物をしている。(本書より)
以下のオンライン書店でご購入できます
歴史・地理 > 日本史と同じカテゴリの 書籍
歴史・地理 > 日本史と同じカテゴリの 記事
このエントリーをはてなブックマークに追加