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どこにでもあるどこかになる前に。 富山見聞逡巡記(藤井 聡子)里山社
どこにでもあるどこかになる前に。 富山見聞逡巡記
著 者: 藤井 聡子ふじいさとこ 
出版社:里山社
ISBN:978-4907497095
1,900円(税別)
地方都市に住む人、出た人、愛する人へ捧ぐ、Uターン者による〝第二の青春〟エッセイ。
新幹線も開通し、コンパクトシティをうたう再開発で、一見、開かれた町になった富山市中心部。だが郷愁と個性を失いどこにでもありそうな姿になった町に、08年、30歳直前でUターンしたライター、藤井聡子は戸惑いを覚える。見た目は「開かれて」いても結婚出産を迫る閉鎖的価値観は相変わらず。閉塞感に抗い、失われる町を記録しようとミニコミを作り始めた彼女は、迷い、傷つき、悩みながらも個性的な富山県民に出会い、第2の青春を見つけていく。

「生きていく場所を見つけること、生きてきた場所を愛すること。つまずいたり、離れたくなったり、それでも、出会える、話したい、伝えたい、
――街で暮していく思いが、こんなにもまるごと書かれている。今読めてよかった。」(柴崎友香)

「自分をさがし求めて、なんかいろいろこじれてしまった人。ここに偉大な先達がいます。富山か東京か。自分が咲くのはどこなのか。置かれた場所ってどこなのか?藤井さんの必死で「ひとり咲き」しようとする姿。その痛々しさに、正直であることが突破口になる。生きる場所は、地方か都会なのか。その問いをも突破した藤井さんは周囲を巻き込み、巻き込まれていく。出会った人を、奇妙な場所を特別に慈しむことがさらなるグルーヴを生みだす。藤井さんは、まったく特別な人ではないのだ。どうせなら、みんなで咲こうじゃん、と強く願える人だっただけ。藤井さんが吹くホラ貝の音がきこえる。つづけ。」(花本武 ブックスルーエ書店員)

目次
プロローグ 失われた「寂しい富山」
第1章 迷走上京物語
第2章 都落ち・独身・アラサー女の憂鬱
第3章 個として生きるシンボル、総曲輪(そうがわ)ビリヤード
第4章 「富山、めっちゃおもしーから」
第5章 開かれた異界としてのドライブイン、日本海食堂
第6章 新世代カルチャー産む西別院裏、長屋界隈
第7章 ワイルドサイドゆくブルースシンガー、W.C.カラス
第8章 拝啓、フォルツァ総曲輪様
第9章 ここでしか会えない人
長めのエピローグ 曇り空の下で。

「『食堂街が無くなっても、大将と俺たち客さえいればいい。結局、店は人が作るもんじゃないけ?』。その言葉は島倉の横顔とともに、私の脳裏に刻まれている。私はもう、居場所の喪失を嘆くのではなく、自分たちで生み育てていくステージに来ているのだと思った。あとは、人さえいればなんとかなると、ハッタリかまして次に進む覚悟があるかどうかだ。」(本書より)
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