コロナ禍の大学はいま、

対談=石原俊×中村隆之

編集室から

 読書人の執筆者には大学の先生方が多く、この半年、オンライン授業の準備で大変な思いをしているという話は、時候の挨拶と同じだけ聞いた。でもニュースにのるのは学費変換運動とかほんの一側面。今回一つらなりの出来事として、大学という場で起こっていたことを話していただくことができた。現実に起きていても、語り起こされなければなかったものとして流れ去ってしまう。場を同じくして話を伺い、文字化することの意味を、改めて感じさせてもらった機会でもあった。
 大学と高校で教えている友人がいる。大学は秋からもオンラインなので準備に追われている一方、高校は対面なので週に数回通っている、変な感じだといっていた。いわれてみてやっとそういうこともありえると気づいた。そういう想像を働かせることができるようでありたいものだ。(S)