「次の人」のために。28編の希望

対談=小山内園子×すんみ

編集室から

 なぜ『キム・ジヨン』はあんなに熱狂をもって迎えられたのか、なぜ韓国では#MeTooの盛り上がりが日本とは段違いなのか――とつい考えてしまうのは私も同じ。対談の「YOUじゃなくIを主語として考えるべき」というひとことはググっときた。

 対談と原稿のやりとりはちょうど金木犀の頃。年に一度小さな橙色の花が一斉に咲いて、その香りは、通りのどこかから華やかに鮮烈に、懐かしくやってくる。その香りに季節の巡りを知るけれど、実際は冬も春も夏も、金木犀はずっとそこにあった。『彼女の名前は』の女性たちは、金木犀のようだ。そしてチョ・ナムジュさんは、そんな金木犀のような人々を、春夏秋冬見つめている。(S)