〈人間〉ボルヘスの声を聴く

対談=垂野創一郎 ・西崎 憲

編集室から

『記憶の図書館』という館の主は、もちろんボルヘスだ。収蔵されている書棚は縦横無尽に広がる宇宙のようで、ともすれば迷子になりかねない。だが、本書には案内役のフェラーリがいる。彼の案内によって、読者は迷うことなく、ボルヘスの図書館を探検することができる。これほど贅沢な読書体験は他にない。とはいえ対談を経て、大量の読み落としがあることにも気が付いた。取り急ぎ、カフカの話を読み直そうと思っている次第である。(N)