なぜ小説を書いているのか

対談=西村賢太×新庄耕

編集室から

 対談前は普通、カメラとレコーダーのチェック、対象書籍や、インタビューなら質問内容の吟味。今回は違う。どんな対談になるのか戦々恐々としながら、宝焼酎「純」を、家の近所のスーパーで買った。ビールとワインは会社の冷蔵庫にある。酒はOK! かわきものを買いに出る。

 はじめこそ緊張していたものの、お二人の軽妙なトークに引き込まれ、笑ったり、驚きの声をあげたり……何よりもお二人の執筆への覚悟と真摯さ。社会の一般常識を疑うことはあっても、文芸への信頼は揺らがない。その拠所となる「大事なもの」の話を聞かせていただいた。そしてサービス精神。2面の写真でたぶん西村さんは「新ちゃんは1番だ!」と言っている。私もこの頃には酔っていて、写真がぶれているがお許しを。 (S)