似ている英語
著 者:おかべたかし
出版社:東京書籍
ISBN13:978-4-487-80952-3

似ている英語

図書館員のおすすめ本(日本図書館協会)

笠川昭治 / 神奈川県立湘南高等学校
週刊読書人2019年8月9日号(3301号)


 日本で暮らしている私たちにとって,外国語の使い分けというのは難しいものだ。それは長い間学んできている英語であっても同じこと。例えば「little」と「small」。どちらも「小さい」という意味を持つが,それらはどう使い分ければ良いのだろう? それとも同じ意味なのだから,気にせず好きな方を使ってもかまわないのだろうか。もちろん,答えは「否」である。日本語にすると「同じ意味」の言葉にも,明確な違いがある。それを,きちんと説明してくれるのが本書である。
 見た目は15×20cmのコンパクトな絵本のよう。そこに,見開きで2枚の写真が並べられていて,それぞれ該当する英単語が添えられている。間違い探しのように2枚の写真を見比べた後にページをめくると,示された二つの言葉の「どこが違うのか」を丁寧に説明してくれる。さらに言葉や写真に関する「うんちく」も添えられていて,最後まで楽しく読み進めることができる。
 ただ,こうした贅沢な作りの本なので,解説されている言葉は38組と少なく,語学の本としては多少物足りない部分はある。それでも「同じ意味」を持つ言葉の違いを考える中で,日本と英米の考え方や文化の違いが垣間見えて非常に興味深い。また,対象となる言葉はアルファベット順に並べられているので,目次などを見て気になったところから読んでいけるのも気楽で楽しい。
 なお,本書は先に出版された『似ていることば』(2014)の姉妹編。私たちになじみ深い日本語の,「同じ読みでありながら異なる意味をもつことば」や「サンデーとパフェ」のように「違いがよくわからないとされるもの」を同様に4ページでわかりやすく解説している。「英語より,まずはなじみ深い日本語で!」という人にはこちらもお薦めだ。