本気でFIREをめざす人のための資産形成入門
著 者:穂高唯希
出版社:実務教育出版
ISBN13:978-4-7889-2133-7

職を捨てよ、自由になろう

図書館発!こんな本が面白い【書評提供:図書館流通センター(TRC)】

小勝洋平 / 八千代市立中央図書館(指定管理者)
週刊読書人2021年6月4日号


 突然ですが、「FIRE」という言葉の意味をご存知ですか?

「バカにするな! 〝火〞に決まっているだろう!」

 という短気なアナタ、まぁ少し落ち着いてください。

 実は最近、この言葉は別の意味を持つようになったんです。それは、「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取った「FIRE」。直訳すると「経済的自由と早期退職」といったところでしょうか。要するに、「働かなくてもいいくらいお金から自由になって、早めに仕事辞めちゃおうぜ!」というアツいムーブメントが、この「FIRE」なのです。

「ナニ言ってるんだ! 早期退職なんてできる訳ないだろ!」

 なんて、火に油を注いでしまいましたか? まぁまぁ、そうカッカしないでください。今回紹介する『本気でFIREをめざす人のための資産形成入門』の著者である穂高唯希さんは、30 歳にしてFIREを達成し、勤めていた会社を退職しています。彼がいかにして経済的自由を得たのか。この本には、そのメソッドが記されています。

 本書に書かれているのは、ざっくりいうと「支出最適化の方法」と「お金自動発生マシンの作り方」の2つです。

 経済的自由を得るため、まずしなければならないのは「支出」を減らすこと。いくら沢山稼いでも浪費ばかりしていては、いつまで経ってもお金から自由になれませんからね。著者の穂高さんも「デートは、公園で手作り弁当ピクニック」など工夫をして、節約もとい「支出の最適化」を図ったそうです。

 その上で「お金自動発生マシン」を組み立てていきます。どうすれば、そんな夢のような機械が作れるのでしょうか? 投資するんです。何だかギャンブルのようなイメージのある株ですが、本書で紹介されている、長期保有を前提とした「高配当・連続増配株投資」であれば、リスクは少なめで資産を増やすことができるそう。このあたりは話が込み入ってくるので、ぜひ本書をご覧ください。

 さて、ここまでお読みいただき、そろそろアナタの怒りも収まってきましたか? 「もしかしたら、自分にもFIREができるかもしれない…」なんて希望さえ生まれたのではないでしょうか。でも、実際に投資を始めるのであれば、きちんと勉強してからにしてくださいね。勢いだけでやって失敗してしまうのは、火を見るより明らかです。